篠山・丹南の寺院 

○念仏寺 (北野/浄土宗)             ・・・近世の丹南/寺院・神社 

『篠山領地志』によると、覚山天誉上人の開基としている。本尊阿弥陀如来立像は、北野にあった大山城主(長沢一族)の菩提寺、常楽寺の本尊であったといい、丹南町の指定文化財となっている。 本堂につるす半鐘には、浄土寺と同じ元禄10年(1697)9月の銘がある。最近、本堂床下を修理した際、宝篋印塔、五輪塔の残欠が発見されている。なかに弘治年号(1555〜1558)のある宝篋印塔があり、長沢一族の供養塔ではないかと思われる。

 ○ 正覚寺  (明野/浄土真宗)  天正2年(1574)僧真好の開基と伝えている。同寺には、「本仏尊像」と記す。寛保2年(1742)4月に阿弥陀如来を勧請した際の木箱が残っている。その他明和3年(1766)4月6日の「太子七高僧御影并寺号」と記す木箱があるなど、寺院発展の過程を示す資料がそろっている。  (おわり)