○医王渓と三角庵   京都府亀岡市      ・・・・・・・・ 丹波の伝承 

 

 亀岡町字下矢田の景勝地・医王渓に、旧藩主の松平氏が薬種を栽培したことは、瀋儒中島雪楼や同地の書家・河南美南畝の詩、「 医王渓畔当蹊斜至處䍮樵三両家誰識当年栽薬地如今唯採款冬花」によって知ることが出来る。

 この医王渓に住んでいた名医・丹波康頼は、天元5年に「医心方」30巻を著したと伝えられている。又末裔にも名医が名を連ね、中でも雅忠は、高麗国の妃の病治癒を懇願されるほど高名であった。   (おわり)