* 時計修理依頼のお電話につきまして→ブログを見て修理を依頼される方へ当店の対応

 

前面の修理が終わり内装の「からくり動作」部分の清掃と組み上げを行っていきます

乾電池の液漏れによる電解液や古いグリスなどを部品ごとに洗浄剤で拭いていきます

「からくり人形」のゴンドラを上下させるシャフトはグリスが劣化してゴミなども付着し真っ黒です

シャフトと四角いプラスチックの内部も古いグリスが付着し真っ黒になっているので洗浄します

特殊な溶剤で古いグリスを完全洗浄後に新たなグリスを塗布してユニットを組み上げます

電池の液漏れが起きた個所の配線は内部まで腐食し真っ黒です、配線は必ず交換します

修理前: 電池ケースの固定ネジ 乾電池の液漏れで腐食してしまっている

修理後: ネジを研磨・洗浄して再使用します

修理前: 電池の液漏れが配線を伝って電子基板にまで達し コネクタが腐食を起こしている

修理後: 電池ケース・配線・コネクタ を新品に交換しております

電子基板の裏面に絶縁紙が貼ってありましたが経年劣化で変色していたので新品に交換

仮組み上げで動作確認とテスターにて最低消費電流測定 2.3μA (ムーブ分解掃除なしです)

修理前: 配線のバラつき、右側の電池ケースの破損、液漏れによる各部への浸食あり

修理後: 内部清掃、配線の交換・取りまわし変更、電池ケースの交換、不具合部品の交換

 

修理後の動作確認時に動画を撮影してみました↓ 各時間ごとに音楽は変わるようです

ゴンドラが下がる時から「音楽」が始まり→「時報の数取り」→「無音でゴンドラ収納」 でした、時計はもちろん「からくり」も動くように修理出来て本当に良かった!

 

こちら↑以前に修理した”KARAKURI”は 「ゴンドラ下がりの前奏曲」→「音楽」→「時報の数取り」→「ゴンドラ収納の音楽」 でした、いくつかのバリエーションがある時計のようです。

 

今回の”KARAKURI”を修理中のブログを見られた方より、型違いの”KARAKURI”を修理してほしいと問い合わせがありました。 もし修理に持ち込まれましたら、どんなバージョンか楽しみです。

 今回もそうですが、当店に保守部品が無い時計 なので、どんな状態の時計でも修理出来る訳ではありません 「たまたま修理が可能だった」 に過ぎませんから過度な期待は禁物です。