少年時代(80'S~90'S)は音楽と機械が好きでKENWOODのミニコンポは憧れの存在でした。カタログを眺めてばかりでしたが、KENWOODの当時のカタログには「KENWOODカップ」なるヨットレースの写真がカタログにあり、カッコ良い写真は切り取ってカセットテープの表紙になったりと、ヨットレースという物を見た事もない割には比較的身近に目にする光景でした。

ヨットレース

2016年に福岡でルイ・ヴィトン カップが行われた際に、当時の事を思い出してNikonの双眼鏡を手に大会を観戦に行きました。 当日は天気は良かったものの風が弱く、写真で見たような迫力のレースとはなりませんでしたが、ヨットの船体は当時とは異なり洗練された姿でした。

 

コルム

ワールドレースでは90年代に時計メーカーのコルム社がフランスチームのスポンサーとしてアドミラルズカップへ出場し同名の腕時計を販売し、現在でもその名を継承しています。

コルム

いつも時計をお持ちになるお客様の コルム アドミラルズカップ です。 仰るにはコレを探して中古で購入した物だと言われ電池交換をご希望でした。 オークの木箱に入ったネイビーブルーが映える時計です。個人的には現行の多秒針の時計よりも好きなデザインです。

電池

内部を見て驚きました電池が液漏れを起こしており、ビショビショに濡れてサビも出ています。

電池

こちらは取り外した電池の裏面ですが、前回に電池を交換した業者はどのような環境で電池交換をしたのか...電池の裏側にホコリゴミがたくさん付いています、作業中や終了時にルーペで確認したり掃除はしないのか? もしかすると液漏れしたままで電池交換を行ったのかも?

電池

電池の下の絶縁シートを外してみるとサビが発生しているので接点などの洗浄を行う。

洗浄後

洗浄後ですが丁寧に作業をしてもサビた部分が残り完全には除去できませんでした。

修理完了

絶縁シートも洗浄し元どおりにしてから新しい電池を装着します。

ネジ止め

ヨットレースの名が付いた時計ですが、時計の裏蓋はネジ式なので防水が弱く、海では絶対に使用しないで下さい、このようにネジ穴部分から汗や水分が入ってサビが発生します。

パッキン

サビ取りのためパッキンも外してみましたが細かなゴミが沢山付いているので清掃します。

サビ取り

サビ取りを終えて洗浄後ですパッキンにも新たにしっかりとグリスを塗布して組み上げます。

アドミラル

発売当時に買えなくて、後に中古で憧れの時計を買われる方も多いと思いますが、外観のみで内部までは確認出来ませんので注意が必要です。 購入後は動作していても行きつけの時計屋さんで電池交換と内部点検を行ってもらうのが良いでしょう。メーカーによっては断られる事もあると思います... 当店でもお得意様以外はお持ち頂いてもお断りしておりますので。