セイコー エクセリーヌ 2J31-0A50 コンビ です。
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キャリバー 2J31は年差(通常は月差)の精度の良いムーブメントで正確な時を刻みます。不具合内容は電池交換の周期が早かったのでオーバーホールをお勧めしました。(現在まで修理歴なし)
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SEIKOの修理ガイドを見ると修理見積 「Dランク+」 となり古い製品は+表記の通常修理価格の1.2倍の見積もりとなります。 内部は腐食等もなくキレイな状態で電池交換のたびに掃除されていた事が分かります。
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ムーブメントを取り出して分解洗浄していきます、専用の極小プラスドライバーがないと仕事になりませんよ。(当店はSEIKO専門店なのでもちろんあります)
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電子部分とモーター輪列まで取り外しました、残りリュウウズ周りの切り替え部分を取り外し後にベースシャーシを洗浄します。
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輪列の歯車を洗浄液で洗った後にシャーレ内で脱脂を行い乾かしています。
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制御回路の分解点検を行う、電池の液漏れによる腐食もなくテスター点検も異常なし。接点などを取り外して無水アルコールで基板を洗浄しておく。
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輪列を組んで軸受を置いたところで仮止めし、歯車の軸が正しく軸受に入っているかを確認中。
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裏側の軸受も正しく歯車軸が収まっているかをルーペ―で確認します。
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輪列が組めたので一安心!婦人用のムーブメントは小さくて気を使います。
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仮の電池を入れて初期動作を確認しています コチコチ良い音です。
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今まで数十年間一度も分解されていないのでリューズの隙間にはホコリゴミが詰まっていました。掃除を行いパッキンを交換し、シリコングリスを塗布します。
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裏蓋には時計店の記載もなくキレイ、パッキンが貼り付いて取れない。
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パッキンゴムが劣化してカッチカチのパッキパキになっていました。
蓋のステンレスにサビが出ているのでサビ取りを行う。
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清掃後にSEIKO純正のパッキンがあるので新品に交換する。
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文字板のツメ足部分にゆがみがある、どうやらムーブメントにしっかり固定するためにメーカー側でわざとそうしているようなので、そのまま組む。
 
修理後に2週間ほど動作確認を行いますが1秒の狂いもなく動作していました。 これだけの年数が経ち部品交換もしていないので、初期の年差精度が保たれているとは思いませんが流石はSEIKOのムーブメントです。