婦人科のホルモン治療についての講演会報告です。

東京大学大学院 産婦人科学講座 准教授である平池 修先生の講演の続きです。 米国で使用可能なエストロゲン E 製剤には内服製剤 Oral (pill)・経皮製剤(パッチ) Transdermal (skin patches)・経皮製剤 (クリーム) Creams (topical)・経皮製剤 (ゲル) Gels・膣リング vaginal ring があります。 本邦では内服・パッチ・ゲルの3種類になります。 ホルモ

 

ン補充の E 製剤には結合型エストロゲン CEE (プレマリン錠) とエストラジオール (ジュリナ錠・エストラーナテープ・ルエストロジェル・ディビゲル等) があります。 E 製剤の血中濃度の推移は各薬剤のインタビューフォームを見るのが分かりやすいです。 例えば、健康閉経後女性 72 例にCEE 1.25 mg を空腹時に単回経口投与した場合、内服後血

 

中濃度は上昇し、更年期障害治療に必要な血中濃度 (40~80 pg/mL) を超え、24 時間を過ぎると下回ります。 一方、閉経後の健康女性 9 例にエストラジオール E2 (ジュリナ錠) 1.0 mg を 1日1回28日間 反復経口投与すると投与開始後、17 日目までに定常状態になり、その E2 の血漿中平均トラフ濃度は約 30 pg/mL でした。 従って、継続して内服す

 

ることで治療域に達し、安定した血中濃度が得られることが分かります。 経皮 E 製剤の血中濃度の推移では被検者 12 名を無作為に 1 群 4 名に分け、3 way cross over 法に従い、2 週間の休薬期間をおいてテープ製剤 0.72 mg を下腹部・背部及び臀部に貼付したところ、貼付後 48 時間は治療域を維持したのです。 この続きは次回をお楽しみに!