山折さんが「忘れえぬ人びと」と題して4人のことを書かれている。

 

棟方志功、土門拳、河合隼雄、梅原猛の4人。

個人的には河合隼雄さんのコーナーが読みごたえがあった。

 

前書きには、こんな言葉が。

 

進化・発展といいながら、どこかから退化、沈衰というもうひとつの不気味なコトバが歴史の裏側から浮かび上がってくる。進化・発展がじつは幻像で、ほんとうは退化・沈衰のプロセスだったのではないか。

 

4名の方の感性というか、考え方は、山折さんのフィルタを通した文書では、決して古い感覚ではない。

現代人は、もっと物事に対して、深く見て、深く考える必要があるように感じる。

 

そんなことを考えた一冊だった。