これ面白いです。
20代の女性が読んでもざわざわするだろうし、私みたいな60歳が読んでもドキドキします。
親を亡くした20歳の女性。処女です。
父より年上の写真家、全さんと出会います。
ひと夏ま話ですが、もっと長い間二人が一緒にいたのでは・・と読み終わった後感じました。
しかし、ひと夏です。
夏だからありえた恋の物語でしょうか。
写真家全さんは、実は病気だったんですね。彼女はしりません。
最初、彼女はつんつんしています。このつんつんが実に、うまく描かれています。
一方、全さんは、影があります、闇もあります、人を寄せ付けないものがあり、そこにひかれていってしまう、恋愛物語。
タイトルの「神様の暇つぶし」は読み終えた後、読み終えようとしたところあたりで、実に上手につけたなぁと感じました。
恋をしたことのない女性が、こういう男性にはまってしまうんだうなぁと感じました。そのプロセスが実に丁寧に書かれています。
ラスト前にこんな描写
「手に入れてから失うのと、手に入らないまま想い続けるのはどちらが辛いのだろうかと考える。考えても答えなどないのに。私たちは強いのか、弱いのか、わからない。」
これは、全さんがまた自分の前から突然いなくなって、秘書の女性からメキシコで亡くなったことをしったときの想い。
ひと夏の二人の生活は、全さんが亡くなった後に、『FUJIKO』という写真集で発売されます。要は、藤子のヌード写真集。
久しぶりに撮りたい被写体を前にして、全さんは仕事をしたのか、藤子を愛したのか・・・・・藤子はそのことを聞かされない中で、全さんは亡くなり、そのあとの人生で引きづることだろう。
しかし、藤子がんばれ、と最後は悲しくも応援しながら読ませてもらいました。
千早茜さん、ほんま上手やと感じた一冊でした。
