不毛地帯読了しました。

壱岐正、最後の最後まで壱岐正らしく生きました。

それが大門社長に通じない。

 

そんな中、石油が出る。

大門は綿花にのめり込み、会社に大損害を与える。

 

壱岐は大門に、社長を退くように迫る、この辺の描写と石油にかける描写のコントラストが実にいい。

 

同時に、千里の存在。なんか千里は最後まで可哀想な悲劇のヒロインを描く。

 

小説の終わりも余韻を残すが、もう少し、幸せになってほしかったなぁと思う。

 

山崎作品の主人公は、自分ではまねできないが、こんな人間性を持ちたいとつくづく感じる今日この頃。

 

次は「二つの祖国」を読み始めます。

山崎豊子は最高の小説家だと思います。