CB-1より付き合いが長いRS170は14年目に突入した。
ACアダプターの被覆がひび割れて崩れ始めたのでこの前新調したが、相変わらず平日は2~3時間、休日は5~6時間使って現役バリバリである。
ただいよいよシリーズ最終のRS195や175も在庫が無くなってきて、そろそろスペアでも買っとくかと思ってた時にたまたま見つけてしまった。
Sennheiser RS220('12)
当時欲しくて買えなかった、RSシリーズのフラグシップモデル・・・というよりこいつはシリーズの中でも異色のモデルだった。
普通に考えて12年前のワイヤレスヘッドホンに出す額ではなかったのだが、多分これを逃したら一生お目にかかる事は無いと思って買ってしまった。
今売れ筋の新興メーカーのハイエンド機が2個買えるお値段なのである。一応2日悩んだ。
ほぼ未使用美品というのはどうやらガチっぽい。付属品欠品無し使用した形跡もほぼ無し。
何より光沢ボディに小傷ひとつ無かった。
いや今頃こんなものを有難がるのなんて地球上で俺くらいのもんだろうけど開封5分で買って正解だったと思った。
ちょっと時代を感じさせる入出力端子達。DC9VINが懐かしさと共に期待させてくれる。
今だとHDMIのパススルーかUSB接続なんだろうけど個人的には光デジタルの方が色々と都合がいい。
そういえば左右のバランス調整ってあの当時は憧れの機能だったけど今は大概ソース側でできるから無くなったよな。
発売当時秋葉原に試聴しに行ったの以来12年ぶりの視聴。
うーむ、ほぼ未使用はガチっぽい。エージング(笑)が終わってない感じ。
やはりHD650に匹敵するというメーカーの売り文句はやはり言い過ぎだと思うが、当時過小評価していた気もした。
少なくともRS170とは同じアナログ入力でも明らかに聞こえる音が違う。
RSシリーズはBluetoothが音悪い・途切れる・電池持たないという過渡期ですらなかった頃にカタログスペックで24時間、俺の実測で18時間という常識破りな駆動時間だった訳だが、RS220は6~8時間と1/3にまで短くなっていた。それでも当時のワイヤレスヘッドホンでは標準的な数値ではあるが。
今改めて聴いてみて、これトランスミッターじゃなくて単純にアンプで電気食ってるから駆動時間短くなったんだなと思った。
MOMENTUM?だが現行のBTワイヤレスハイエンドを一応聞聴いたことあるけどここまでのドライブ感は無かったよ。
STDはGP INDUSTRIALの820mAh。流石に古いので2時間半で電池切れアラームが出た。
それでも落ちはしなかったのでRS170に入れてみたら問題なく何時間でも使えた。
RS220は電池切れ判定の閾値が高いのだろうと思って色々検証していったら端子電圧で1.2V切るともうダメっぽい。
端子電圧は目安でしかないがこれはなかなか厳しいぞ・・・と思い富士通の大容量モデルに交換した。
交換後は4時間半回して端子電圧は1.28V。6時間駆動までは確認した。
色々と聴き疲れするのでそんだけ持てば十分w
普段使いは今まで通りRS170、ちょっと気分を変えたい時はRS220という使い方でいいな。
単四じゃなくて単三にしてくれれば駆動時間ももっと余裕できたのでは?と思うけど、そこにはドライバーのサイズとかオープンエアーという構造上の制約があったのかもしれない。
単三だったらタミヤ謹製ミニ四駆用充電池を突っ込んでいたところだが。
こういう尖った製品は設計者の理想や妥協を想像しながら使うのが楽しい。今なんかどれ買っても大して変わらんもんなぁ・・・
ここらへんの様式美がわかる人ってほぼいないんだろうな。
ワイヤレス機器に充電ケーブルを繋ぐ行為がナンセンス、実に醜くワイヤレスの価値無しという過激思想の持主なのでドッキングステーション付のゲーミングヘッドセットも検討したけどリチウムイオンバッテリーだからヤダ。
バッテリー死んだら分解して型番調べて怪しい社外バッテリーに交換しろってか?
RSシリーズならエネループ買ってきて10秒で交換終了だぜ。地球が滅びるまで使える。
最近のワイヤレス機器、何でもかんでもリチウムイオンバッテリーになってワイヤレスの本質を見失ってるよね。
うーむ、もう置いただけでこの形がカッコよすぎるな・・・
音云々抜きにしてここまで所有欲を満たしてくれる質感と佇まいを持つ製品は出てこないんだろうなぁ・・・この所有感ほとんど俺の思い出補正から生まれているものだが。
技術の進歩で密閉/開放という垣根が消えつつあるんだろうけど、この細かい事にうるせぇ令和の時代に、限られた場所でしか使用を許されないオープンエアーってむしろ贅沢じゃん?
もう新型が出ないと思うと悲しい。ぶっ壊れるか俺の鼓膜が死ぬまで使ってやろう。