市役所勤務の現役保育コンシェルジュ、ナナです。
今日は保活には関係のないお話になりますので、ご興味のない方はスルーしてくださいね。
私の住んでいる市は大きな図書館がいくつもあるのですが、自転車で20分ぐらいの図書館に運動がてら、よく行きます。
絵本のコーナーも充実しています。昨日は「かいじゅうたちのいるところ」という絵本を大事に持っている男の子を見かけました。
「かいじゅうたちのいるところ」は絵本の中でも名作といわれています。
「私も子どもの頃、好きだった!」
と言われるパパさん、ママさんも多いでしょう。
絵が芸術的に美しいです。
さて。
なぜ今日のブログでこの絵本を取り上げたかといいますと、私にとっては思い出深い絵本だからです。
この絵本、ご覧になった方はご存じだと思いますが、途中で文字のないページが数ページあるのですよね。
ある時、図書館で読み聞かせをされている職員の方に
「この文字のないページは読み聞かせの時、どうしたら良いのか?」
という質問をしたことがあります。
お家で読んでいる時は、
「○○だね〜」とか
「ちょっと怖いね〜」とか
「何してるのかな〜」とか
親子でお話しながら読み進めるのも良いと思うのですが。
何人かの子ども達が集まっているところでの読み聞かせの場合はどうしたら良いのか?という疑問が私の中に以前からありました。
そうしたら、
「何もしゃべったらダメです」
と言われたのです。
「声を出さずにその場面を味わうんです。長めに時間を取って。その時の子ども達の顔を、目を見てあげてください。子ども達にはかいじゅうの鳴き声とか風の音が聞こえているんですから」と。
そして、
「そのページにいく前までに、その世界を子ども達の頭の中に作り込めるように読んでいなければいけません」と。
難しー!!
なんちゅう難易度高めの絵本!!
「落ち着いた声で。ペースは一定であまり抑揚を付けずに。怖いところだけ、少し低めの声で。余計なことは言わないで」
等々、アドバイスをいただきましたが、なかなか難しいです。
難しすぎて実践する機会はありませんでした。読み聞かせをすることはあっても、この絵本はあえて選びませんでした!
ところが、です。
その後、児童館の子育て支援員の採用試験を受けた時、実技試験で「絵本の読み聞かせ」がありましてね。
読む絵本は当日指定ということだったのですが、行ってみたら「かいじゅうたちのいるところ」だったのです!
きたー!!って思いました。
これはやるしかありません。
図書館の職員さんからお聞きした通り。
落ち着いた声。
一定のペースで。
抑揚はあまり付けない。
怖い所だけ低め。
そして、いよいよ文字のないページに突入!
3秒ほど絵本を見て。
それから、試験官の3名の方と1人ずつ目を合わせるようにお顔を見ていきました。でも余計なことはしゃべらない。
事前に「試験官を5歳児だと思って」と言われていました。
ゆっくりとページをめくると、また字のないページ。
また3秒ほど絵本を見て、試験官の方のお顔を見て。
はー。緊張しましたが、何とか読み終えました。
私、女優?っていうぐらい入りこんで読みましたよ。
結果はおかげさまで採用となり、そこは1年の任期でしたが楽しく務めましたよ。
後で、その試験官だった方とお話しする機会があったのですが、試験の時の「かいじゅうたちのいるところ」の読み聞かせが良かったと言って下さいました!
あらためて言われると、「お恥ずかしい!」となりましたが。
アドバイスを下さった図書館の職員さんのおかげです!
はい。
今日は絵本の読み聞かせのお話でしたが、最後までお読みいただいて、ありがとうございました。