市役所勤務の現役保育コンシェルジュ、ナナです。


今日は、またまた、ベネッセさんの「ひよこクラブ」の話題です。

(本当にベネッセさんからは何ももらっていません!)


最新号の特集で

「早生まれ&年度初め生まれの保活」

という記事が出ていました。


早生まれ、つまり1、2、3月生まれのお子さん。

年度初め生まれ、つまり、4月生まれのお子さん。

生まれ月によって、保活の仕方が異なるという内容なのですが。


うわあ、責めてきたな〜

というのが、まずの感想です。


というのも、保育園の入園申込みに関しては、圧倒的に

4月生まれは有利!

ですからね。

コレは間違いないです。


市役所窓口でも、4月生まれのお子さんには、相談の中で「4月生まれは保育園の申込みにおいてはお得なんですよ」と、大きな声は出せませんがチラッと言ったりします。


でも。だからと言って、早生まれのお子さんに

「早生まれは不利です。損です」

なんて、絶対に言えません。そんな感じの悪い職員になりたくない。

たとえ、保護者さんの方から

「早生まれは損ですね」

と言われても

「そうですね!」

なんて言えません!

でも「そんなこと、ないですよ」とも言えず、あいまいに流すしかないです。


そこのところに、ベネッセさんは切り込んでいった訳ですね。



では。

なぜ、4月生まれがお得なのかといいますと。


保育園の入園は、クラス年齢ごとの募集です。

その年の4月1日時点の満年齢でクラスは決まります。

例えば、来年度令和6年の入園の場合、

令和5年4月生まれのお子さんは0歳児です。

4月1日時点ではまだ0歳ですからね。

(ただし4月1日生まれのお子さんは1歳児です。4月1日生まれは早生まれのお子さんになります)


令和5年3月生まれのお子さんは1歳児です。


以上のクラス年齢についてのご理解をいただいたうえで、次のお話に進みます。


保育園の入園においては、

まず言えることは、1歳児からの申込みが絶対的に多い。

「保育園に入れるのは満1歳の誕生日を迎えてから。0歳のうちは家でみていたい」とか、

「1年間の育休を1年半まで延長できるんなら、そうしなきゃ損!」とか、

そういったお考えの方の申込みは、皆さん1歳児の申込みになりますね。

申込者が多いということは、それだけライバルが多いということです。

その点、0歳児は1歳児ほど申込者は多くありません。(最近では、0歳児の申込みも年々増えていますが)


はい、次、いきます。


保育園には、今現在、すでに0歳児の在園児がいます。ほとんどの園では今もう定員いっぱいまで入っています。

その子ども達は、来年度4月は1歳児。1歳児クラスに持ち上がります。


ここで注意。

全員が1歳児にはなりません。今年の4月以降に生まれて生後数ヶ月で年度途中で入園した0歳児は、来年4月1日はまだ満1歳にはなっていないので、来年度も0歳児です。私達は「0歳児クラスを2年やる子」と呼んだりしています。

ただ、こういった子どもはそう多くはないと思います。



なので。

来年度の1歳児クラスの定員は、すでに、今の0歳児で何人かは埋まっている訳です。

だから、新規入園の申込みをする方々は、その残りの席をライバルさん達と争うことになります。

例えば、その園の1歳児クラスの定員が「6名」だったとすると、6人が新規入園できる訳ではないのですね。実際は、今の0歳児が3人いるから、入れるのは3人だけだったりします。


募集枠が少ないところに、申込みが集中する。

それが1歳児です。


その点、0歳児は定員「6名」だと、丸々6人が入れることがあります。先程、お話した「0歳児クラスを2年やる子」がいると、その子ども達の人数は差し引かないといけませんが、そんなに多くはいらっしゃらないと思います。


募集枠がそこそこはある。

申込者は、1歳児ほど多くはない。

それが0歳児です。


以上のことから、

保育園の4月入園は、

「0歳児の方が1歳児より入りやすい」

ことが分かっていただけたと思います。


ここで、早生まれ問題に戻ります。


令和5年4月4日生まれのお子さんと

令和5年3月28日生まれのお子さんは

1週間しか違いません。

でも、保育園の4月入園において0歳児と1歳児に分かれます。


運命の分かれ道です。



また、3月生まれの保護者さんの中には、

「1歳になったばかりで、やっとヨチヨチ歩けるようになったばかりなのに、同じクラスの子の中には、もうすぐ2歳の誕生日を迎える子がいて、その子は走り回っている」

という状況に少なからずショックを受ける方もおられます。

早生まれは、何かと悩みもあり、心配という保護者さんもいらっしゃるでしょう。


でもね。その点については

安心して下さい!

(安村さんみたいだな)


保育士は、早生まれのお子さんを気にかけています!

何かを配る時、「○子ちゃん、もらったかな〜」

絵本を読む前、「△君、いるかな?」

工作をする時、「□ちゃん、出来たかな?」

「3歳児ぐらいまでは気になります」と言われていました。やっぱり、4月や5月生まれぐらいのお子さんと比べると違うこともあって、フォローが必要な場面もあるようです。

でも、中には「君、本当に3月生まれ?」って言いたくなるような子もいるみたいですよ。



今回の「ひよこクラブ」の中でも、早生まれが不利とか損とかは言い切っていません。

「戦略が違う」

という書き方です。

上手いこと、言いましたね。


だって、生まれ月なんて、そう思い通りにならないでしょう。

色々、計画したところで計画通りにいかないこともあるでしょうし。

4月出産予定日のお子さんを妊娠したとしても、早くに生まれちゃったら3月生まれになる訳で。


生まれ月について、損とか得とか考えずに「戦略」を考える。

それが正しい!ベネッセさん、正解です!

(どこ目線)

「戦略」については、「ひよこクラブ」をお読みください。私がその内容を書くと著作権的にダメですよね。



今日は長くなってしまいました。

ここまでにしましょう。

最後までお読みいただいて、ありがとうございました。