市役所勤務の現役保育コンシェルジュ、ナナです。


今日は昨日に続き、4月入園の2次選考結果が入所保留(入所不承諾)だった方からのお申し出の中で「それ、今、言われてもねぇ」というお話。

これから入園申込みをされる方のご参考になれば、と思って書きますね。


昨日は希望園の記入ミスについてのお話でした。

まだ、お読みでない方はこちらからどうぞ↓↓



今日のお話も、結局のところは、保護者さん自身が申請書に記入されたことに起因するんですが。


まずは本題に入る前に、きょうだいで同時に申込みをされる場合の注意点です。
(以前のブログでも書きましたが、保育園的には、兄弟も姉妹も兄妹も姉弟もいるので「きょうだい」と書くことになっています)

きょうだい同時申込みの場合、必ず申請書を提出する際に「意向調査」がされます。どこの市町もやっていると思います。
①きょうだいが同じ園に同時に入園できる場合のみ入園希望
②きょうだいで別々の園になっても同月に入園できるのであれば入園希望
③きょうだいのうち1人だけでも入園できるのなら入園希望(その場合、先に入園するのはどちらか希望はあるか、どちらが先でも良いのかまでお聞きします) 
④とにかく入園できるのなら、きょうだい別々の園でも良いし、1人でも入園できる子から入園させるのが希望(この場合でも「可能なら希望順位優先ではなく、同じ園に決まることに最重点を置いて欲しい」等の要望には考慮します)
大きく分けて、この4つのうち、1つを選択していただきます。

①を選ぶと、どちらかが入れない場合は、きょうだい共に入所保留になります。例えば「上の子は入れるけど、下の子は入れない」という場合、上の子にも下の子にも入所保留通知が届きます。また、それぞれに入所できる園はあるんだけど、どうしても同じ園には決まらないという場合も、きょうだい共に入所保留通知が届きます。
②を選ぶと、どちらかの子の入園ができない場合、もう一方の子だけなら入れる園があっても、きょうだい共に入所保留通知が届きます。
③は、どちらかの子の入園ができない場合、入れる子だけでも入園を希望するのなら、どちらの子が先ならOKなのかを聞いています。どちらが先でも良いのなら④を選んでいただくことになります。この時、例えば「上の子が先なら入園希望」としていた場合、上の子がどこの園にも決まらなければ、下の子の入所選考は行われません。つまり、2人とも入所保留通知が届きます。
④を選ぶと、きょうだい同時申込みをしているといえ、あまりそのことは気にせず、それぞれのお子さんの入所選考をやっていく感じになります。

以上のうち、②③④を選ぶと、結果的に「きょうだいで申し込んだけど、1人しか入れなかった」となる可能性もじゅうぶんにあります。
ここで覚えておかないといけないのが、その場合でも、育休からの復職前提の申込みや就労予定での申込みの方は、1人の入園後に必ずお仕事を始めていただかないといけないということ。「下の子が認可の保育園に入れなかったので働けない」という理由で就労が免除されることはありませんのでご注意ください。だから、2人とも認可園へ入園できなければ働けないという状況の方は、初めから①か②での申込みしかできないということになります。


はい。では、ここからが本題ですよ。

4月入園の入所保留通知を受け取った方からのお申し出で、わりとあるのが、
「上の子は入れると思っていたのに、入所保留になっているんです。なぜですか?」
というもの。

速攻で調べはつきます。
「あなたが、申請書の意向調査欄にきょうだい同園を希望すると書いていたからです。下のお子さんが入れないので、お2人とも入所保留になりました」
という説明になります。

そうしたら、
「ああ、そういうことか」と納得される方もおられますが、中には
「きょうだい同じ園に入れたいって誰でも思うでしょ!?だから、そう書いたんですけど!」
と、逆ギレモードになる方、おられますね。
「下の子は入れなければ実家に預けて、と考えてたんです。上の子だけでも入れたら良いと思ってたんです!」って。

いや、そんなん、今、言われても。
あなたが「きょうだい同園を希望」と申請書に書いているのは事実。私達はそれを見て選考したまでです。実家に預けるとか、そんなこと私達は知らないことです。

ご理解いただけるまで時間がかかる方もいますけどね。今からはどうしようも出来ません。

ある方とお話をしていて思ったのは、この意向調査の欄を軽いアンケートぐらいに思っておられたのかなぁということ。
入所選考において、そこまで重要なポイントになるとは考えていなかったのでは、と思いました。
「じゃあ、私が悪いんですね!?」と何回か言われましたが、悪いとかではないんですけどね。
私達職員は、出された書類の内容で判断するしかないんです。
この方に限りませんが、後になって(結果が出てしまってから)、「実はこう思っていた」とか、「書いてないけど、こういう事情だった」とか言われる方はありますね。
中には「書いてなくても分かるでしょう!」と怒鳴るように言われた方がありました。
その時ばかりは、同席していた上司が言い返しましたよ。「我々はエスパーじゃないので、それは分かりません」と。私の中で名言になっています。

はい。とにかく、結果が出てからの「後出し」には対応が出来ないことがほとんどです。
「ほとんど」というのが、また曖昧で誤解を生むかもしれませんが、保護者さん自身が記入して提出した書類により選考された以上、市役所側がその書類の見落としでもしていない限り、結果は覆りません。

だからこそ。
申請書の提出は慎重に。記入に不安のある人は窓口で相談して下さい。分からないことは聞いてください。疑問は提出する前に解決しましょう。
学生の時によく先生に言われたでしょう。試験の答案は時間のある限り、よーく見直せって。それと同じです。


はい。では。
今日は長くなりましたが、最後までお読みいただいて、ありがとうございました。