市役所勤務の現役保育コンシェルジュ、ナナです。
今日はタイトルにある「満3歳児クラス」について書こうと思います。
(もっと早くにお伝えするべきテーマだったと、いまさら思いながら書いています)
まず。
「満3歳児クラス」というのが存在するのは、
①幼稚園(私立、公立いずれでも)
②認定こども園の幼稚園区分利用(1号認定利用)
のいずれかの園です。
保育園にはない制度です。
それから。
上記の①②の園の中でも
「満3歳児クラス」をやっている園とやっていない園があります。
さらに。
やっている園の中でも
大々的に広くお知らせして園児募集をする園と、あまり知られていないけれど「実はやってる」という、例えるなら飲食店の裏メニュー的な感じでやっている園があります。(我ながら上手い例え!)
ではでは。
「満3歳児クラス」とはどういうものなのかの説明に入ります。
幼稚園や認定こども園の幼稚園区分への入園は、通常は「3歳児クラス」(←「満3歳児クラス」ではない!ここ、大事!)という、いわゆる「年少さんクラス」からです。
満3歳のお誕生日を迎えてから、次の4月からの入園になります。
だから、幼稚園って一般的に「3歳から」とか言われているけれど、実際は3歳になってからの4月なんですね。だから、4月、5月生まれなんかのお子さんだと「4歳になる年」って感じになると思います。
ところがですね。
この「満3歳児クラス」をやっている園だと、
満3歳の誕生日を迎えたら、翌月1日から入園できるんです!
だから、来年4月に満3歳になるお子さんだと、本来なら幼稚園、認定こども園の幼稚園区分に入園するのは再来年の4月ですが、「満3歳児クラス」をやっている園なら来年5月1日に入園できるんです。来年5月に満3歳になるお子さんなら6月1日に入園できます。
幼稚園ですから、入園申込みに際して就労証明書などは必要ありません。専業主婦の方や、下の子の育休中の方でも入園可能です。
「え?そんなところ、あるの?入りたい!」
と思われた方。
まずは一旦落ち着いて。
最初にお伝えしたように、やっている園とやっていない園があります。
私の感覚だと、やっていない園の方が多いです。
手っ取り早く調べるのなら、市役所の幼稚園や認定こども園の関係の課で
「幼稚園や認定こども園で満3歳児クラスをやっている園はありますか?」
と尋ねてみてください。
あるいは、気になる園があるようでしたら、園のホームページを見たら分かるかもしれません。
さて。
実際のところ、「満3歳児クラス」ってどうなの?ということになりますが。
「それは、やはり園によって違います」という、面白くもなんともないお答えになってしまうんですが、私の知っている園では…
①「3歳児クラス」に入って、学年的には1つ上の子ども達と一緒に園生活を送るパターン
このパターンだと、次の年の4月も「3歳児クラス」です。同じクラスの本当の3歳児さんは次の4月には4歳児クラスに進級しますが、自分は3歳児クラスに残留です。
このパターンの園は、大々的に園児募集はあまりしていませんね。さっきお伝えした「裏メニュー的な」です。
②「満3歳児クラス」だけのクラスがある園
このパターンだと、最初は人数少なめですが、月が変わっていくごとにお友達が増えていきます。次の年の4月に皆一緒に「3歳児クラス」に進級です。
このパターンの園ですと、人気園なら9月ぐらいには「もう定員いっぱい」という園もあります。
時間的には朝9時〜13時ぐらいまでというところが多いですね。給食を食べたら帰る準備って感じです。春休み、夏休み、冬休みもわりと長めです。
あくまでも「集団生活になれてお友達と楽しく遊べるようになる」というのが大きな目的かなと思います。
それから、保育料のこと。
私がこの「満3歳児クラス」で、最大のメリットだと思うのは、「保育料無償化の対象である」ということです。
かかる費用が全額無料ということではありませんが、市町によって定められている上限額まで保育料がかからないのです!
認可の保育園ですと、保育料無償化の対象になるのは「3歳児クラス」から。つまり、満3歳になってから次の4月からです。
ところが幼稚園や認定こども園の幼稚園区分利用の場合の「満3歳児クラス」は、認可保育園における「2歳児クラス」と同学年であるのに保育料無償化の対象なのです。
ただし!ここで注意事項があります!
「満3歳児クラス」の方は、預かり保育(延長保育)の費用はすべて自己負担です。
要するに、基本保育時間の定時(園によって異なりますが、13時とか14時とか)までは保育料無償化の対象ですが、以降の時間は対象外ということになります。(非課税世帯の方は無償化の対象となる場合があります)
すごく、ややこしいお話をさせていただいているのは承知の上なのですが、本当にこの制度は分かりにくいですよね。
窓口でも説明しながら、訳が分からなくなって混乱される保護者さんもおられます。どうお伝えしたら分かりやすくなるか、私も日々頭を悩ませています。
今日はここまでにしましょう。
最後までお読みいただいて、ありがとうございました。