市役所勤務の現役保育コンシェルジュ、ナナです。


子育てをしていると、実に色んな壁にぶち当たりますが、「小1の壁」って数ある壁の中でも結構大きな壁になると思います。

特に働くお父さん、お母さんにとってこの壁は本当に大問題です。


何が?と思われる方!

のん気にしてたらダメですよ。今すぐ「小1の壁」で検索してみてください!


要するにですね、

保育園に行っている間と違い、小学校に上がると仕事と子育ての両立が難しくなる!

ということなんです。


まず、小学生には学童保育もありますが、コレが保育園と違って、早朝保育も延長保育もない。

小学校や児童館に併設の公立の学童は大体18時半〜19時までが限度です。

民間の学童ですと20時ぐらいまで預かるところがありますが、保育料は公立よりも高額になります。


それから、小学校では学用品の準備が日々あります。「自分のことは自分で」と言っても、最初から時間割を合わせて、文房具を揃えて‥と完璧にできる子はあまりいません。また、体操着や給食袋などはどうしても親の手が必要です。


当然、宿題もありますよ。

「本読み」なんて親がみてやらなければいけないものもありますしね。


過保護はダメだけど、この小1のとくに最初の時期はやっぱり親なり、祖父母なり、家庭でのサポートは要りますね。

「そんなの、うちはほったらかしよ〜。子どもが自分でやってたわよ〜」というお子さんも中にはおられるかもしれませんが少数派でしょう。

上のお兄ちゃん、お姉ちゃんが手伝ってくれるパターンもありますが、第1子では親も子も不慣れです。

そして、やはり、親も子も今までとは全く違う環境の変化に少なからず戸惑うはず。

あー!ずっと保育園がいい!

つい、そんなふうに思ってしまうかもしれませんね。


もちろん、子どもの成長は嬉しいものです。

子どもには「小1の壁」問題なんて一切話す必要はなく、夢と希望だけ持って入学して欲しい!


とは、言うものの。


当事者である保護者さんは色々悩まれるところだと思います。

実際、子どもが小学校に上がるタイミングで「退職」を選ぶお母さんを私はたくさん見てきました。

時短勤務にしたり、正規からパートに変わったり等々、家庭の状況にもよると思いますが、

「学校生活が始まる子どもと一緒に、私も楽しみたいと思います」

と、超前向きな退職をされた方もありました。


どんな選択もそれぞれの保護者さんが一生懸命に考えた結果です。仕事を続けられる環境にある方はきっと壁を乗り越えられていくでしょう。「小1の壁攻略法」で検索したら、たくさんの方の経験談にふれることが出来ますよ。

退職を選んだ方も新しい世界で新たな経験をされていくと思いますし、「また数年後に再就職」ということも視野にあるかもしれませんね。


今日のブログは、「まだ小学校なんてずーっと先の話」と思われている方にも、ライフワークを考えるきっかけになればいいなと思います。


あ、ここで一応、保育コンシェルジュらしいことを言っておきますね。

仕事を辞めるのなら、3月に入ってからにしましょうね。

3月いっぱいまで働いてとは言いませんが、

仕事辞めたら「保育必要事由」がなくなってしまうからね。

ま、黙っていればわからないんだけどね、

「え?1月に仕事辞めてるんならもう2月、3月は保育園、通えないよ」と言う園がありますから。


年長児に限り、保育必要事由がなくなっても「就学前保育」という制度の利用で退園を免れることを認めている市町があります。

この「就学前保育」については様々な条件があります。ご自分が該当するのかどうかは、退職してしまう前にお住まいの市町の役所に確認しましょう。


ついでに!

この「就学前保育」が適用されるのは、あくまでも「年長児に限り」です。年長児クラスになる前、つまり、例えば年中さん(4歳児クラス)の3月とかに退職してしまっている人はこの「就学前保育」の対象にはなりません。年長さんになってから、つまり4月に入ってから保育必要事由がなくなった(=退職した)という方が対象になります。年長さんに進級した4月1日時点では就労していることが必要条件になります。

「3月いっぱいで退職したんだけど、あと小学校行くまでの1年は『就学前保育』ってやつで、退園にならないんですよね〜?」

って市役所に来られる方、たまにおられますが、完全にアウトです。「新しい仕事見つけて働いてください」ということになります。一旦再就職して、それから退職するのでしたら、その時は「就学前保育」が適用されます。



はい、では、今日はここまでにしましょう。

今日は、「小1の壁」問題から「就学前保育」の話に発展してしまいました。

長くなってしまいましたが、最後までお読みいただいてありがとうございました。