早稲田の出願も締め切られましたね。慶應と同様に早稲田の志願状況を調べてみました。ここ数年の動きは、、、

 

2016年 108,039人

2017年 114,983人アップ

2018年 117,209人アップ

2019年 111,338人ダウン

2020年 104,576人ダウン

2021年 91,659人ダウン

2022年 93,843人アップ

2023年 90,879人ダウン

 

グラフは代ゼミHPより引用

 

と慶應と同様に減少傾向です。今年は横ばいではないかと予想しています。偏差値は慶應よりも1年遅れ2018年あたりをピークに緩やかな易化が続いていますが、慶應と違うのは

 

ゆるーく、一般受験の募集枠を減らしていること

 

です。これにより早稲田が意図しているかどうかは別にして

 

慶應に比べ高偏差値を維持

 

しています。もちろん、少しずつ易化傾向はみられるのですが、一般受験枠の変動が少ない慶應と比べると早稲田の易化スピードがかなり緩やかです。これが早稲田人気復活の一因かもしれません。

 

一般受験で難関である方が大学のブランドが保てる

 

のは疑いようのない事実です。それを自覚しているのか、、、これは早稲田に限りませんが、多くの大学は

 

看板学部ほど一般率が低い

 

傾向にあります。注目の学部が高偏差値なら、受験生は勝手に憧れてくれますから。早稲田も政経の一般率はいまや3割台です。受験競争ピークの1992年には920人の募集があったのですが、徐々に減少が続き、いまでは1/3以下の300人です。看板学部は先輩たちが実績を出していたからこその看板学部です。そこの一般率を下げ、附属・系属校進学と指定校推薦で固めるのはどうかなぁ、、、と個人的には思います。これは中央・法でもそうですね。

 しかし、悲しい哉、一般率を下げる作戦はある程度成功しており、知り合いの塾関係者は

 

「慶應は数年前より合格しやすくなったが、早稲田は本当に合格しづらい」

 

と嘆いています。もちろん全部の学部ではありませんが、人気のある学部の一般率を下げ、共テ、独自試験の枠を増やして、国立最難関の滑り止め勢を受け入れることにより、比較的、逆転合格を狙う子たちが多い私立文系3教科組を締め出しているのです。

 

早稲田は簡単には合格できない大学

 

というブランディングをしているのだと、私は勝手に思っています。実際、それは成功しており、早稲田と慶應、ダブルで合格した場合の進学先は

 

年度 進学率          進学率

2018 28.5%         71.5%

2019 35.9%         64.1%

2020 30.6% 早稲田 VS 慶應 69.4%

2021 35.1%         64.9%

2022 39.9%         60.1%

2023 39.1%         60.9%

 

と徐々に早稲田に流れつつあります。本当に上手だと思いますね(汗

次に現状の出願状況を以下に掲載します。これも慶應同様、更新があるたびに反映して掲載していこうと思っています。

 

早稲田(昨年志願者総数:90,879人)

現志願者総数:66,585人(昨対比:73%)

(1月15日→18日)

国教(昨年実倍:2.69倍)【ボ偏71.5

現在実倍: 1.23→ 1.40→ 1.55→ 1.80

全志願比: -2.86-2.35-4.29-6.28

 

(昨年実倍:7.20倍)【ボ偏68.0

現在実倍: 4.08→ 4.56→ 5.06→ 5.80

全志願比: 7.96→ 8.88→ 8.18→ 7.32

 

文4技(昨年実倍:7.05倍)【ボ偏71.0

現在実倍: 4.39→ 4.75→ 5.02→ 5.44

全志願比: 13.6→ 12.9→ 9.24→ 3.97

 

教・国国(昨年実倍:5.11倍)【教育文系ボ偏66.1

現在実倍: 2.90→ 3.26→ 3.69→ 4.35

全志願比: 7.93→ 9.21→ 10.1→ 11.7

 

教・英英(昨年実倍:4.63倍)【教育文系ボ偏66.1

現在実倍: 2.02→ 2.29→ 2.55→ 2.92

全志願比:-5.23-5.01-7.13-10.3

 

商(昨年実倍:9.65倍)【ボ偏68.0

現在実倍: 4.80→ 5.48→ 6.20→ 7.24

全志願比: 0.96→ 2.25→ 2.15→ 1.71

 

商4技(昨年実倍:3.57倍)【ボ偏67.0

現在実倍: 2.48→ 2.86→ 3.09→ 3.55

全志願比: 20.8→ 25.8→ 24.7→ 26.4

 

社学(昨年実倍:9.05倍)【ボ偏69.5

現在実倍: 4.59→ 5.21→ 5.87→ 6.87

全志願比: 1.98→ 3.07→ 2.85→ 2.70

 

慶應に比べ倍率は高めです。これだけ少子化にも関わらず、いまだ実質倍率が10倍近い学部が複数あることは驚きです。

かつて志望学部として考えていた国際教養学部はこのなかでは断トツ倍率が低いですが、これは国教は志願者を選ぶ学部であることと、昨今の国際系学部の人気低下が影響していると思われます。コロナ禍が明けても志願者が伸びていないことを考えると今年もやや易化するかもしれません。

早稲田は文も商も4技能型の倍率の出願スピードが速いことが気になります。文学部は併願可能であり、二郎はどちらにも出願しているので問題ないのですが、商学部は併願不可なため、悩みに悩んだ挙句、4技能利用型で出願しました。昨年の実質倍率が一般9.7倍に対し、4技能が3.6倍だったので今年は戻すことはほぼ間違いないのですが、とはいえ、4技能利用型の方が不利ではなんのための4技能枠なのだ?と思いますよね。実際、22年の4技能枠はやや不利だったみたいです(汗。3倍台は無理だとしても、なんとか5倍程度で収まってくれないかと祈っています。私が持っている数字で計算すると

 

商学部4技能 倍率5.0倍

 

と予想しております。昨年に比べ、

 

やや難化 or 横ばい

 

でしょうね。因みに商学部の4技能型受験は今年で最後みたいです。確かにこの方式はあまり意味がないですね。

ほかは教育学部の国語国文と英語英文ですが、国語の方が良い点が取れると踏んで、二郎はあえて人気のある国国にしました。昨年の実質倍率は国国が5.1倍、英英が4.6倍でやや国国の方が人気なのですが、現在の対早稲田全志願者比率との差が国国+11.74%、英英が-10.30%であり、その流れが加速しています。これは教育学部の英語問題の難化が原因かもしれません。二郎は難化した2023年を解いても大して影響がなかったので、これは英英にすべきだったかもしれません。全体的に二郎が選んだ方が不利になりそうな印象。。。