<読者様から送られた、素敵なエピソードを公開していくコンテストです。>
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エントリー⑳
ペンネーム 天川織乃さん
「だから、手を合わせるのです」
私が作文のコンクールの授賞式に参加したときのこと。
コンクールの対象者は、私の住んでいるT市の小学生から大学生まで。
「今回、応募された作品は
『お友達を大切にしようと思いました』『家族に感謝したいと思います』など、
とても優しく、あたたかな気持ちになれる作品が多くて、
とても嬉しい気持ちになりました。」
そう言って、開会式の挨拶を切り出した、コンクールの会長さんは
「だから、私はこんな話を思い出してしまいました。
ふふふ、でも、中学生や高校生のお兄さん・お姉さん達は
つまらないかもしれないね」
そう笑顔で話し始めました。
(以下の話は、最初だけ読むと結末は分かるかもしれませんが、
伝えたいのは「そこ」ではないので最後まで
読んでいただければ、嬉しいです♪)
―― ある日、左手さんと右手さんが喧嘩をしました。
右手さんが左手さんに言いました。
「ねぇ、左手さん。僕はいつも、鉛筆で字を書いたりお箸
でごはんを運んだり、お裁縫のとき針で縫ったりしとるのに、君は働かんねぇ。」
左手さんは言いました。
「あ、そ。じゃあ、いいわ。もう、私何もせんから。」
さあ、大変です。
次の日、朝ごはんを右手さんが箸で運ぼうと思っても、
お茶碗は机の上なので、上手に運ぶことが、出来ません。
鉛筆で、字を書こうと思っても紙がずれていってしまいます。
お裁縫は布に針を刺すことさえ出来ません。
そこで、右手さんは気づきました。
「あ、僕って1人やと、何も出来んやん!」
右手さんは、左手さんに謝りました。
「ごめんなさい。これからも、よろしくお願いします。」
そうして、右手と左手は互いに協力し、
相手のことを大事にするようになりました。
だ・か・ら、ご飯を食べる前の「いただきます」も、
食べ終わった後の「ごちそうさまでした。」も、
「手を合わせて」合掌をします。
だから、神社にお参りに行ったときには、
神様の前で「手を合わせ」ます。
だから、寒いときには、「寒いねぇー」と言いながら、手を擦り合わせ」るのです。
―― この話を聞いていた私は、
「高校生のお姉さん」ですが、きっとこの会場の中で1番、
この会長さんに、心から手を合わせて敬意を表したい、と思っていました。
「だから、手を合わせるのです」
エントリー⑳
作 天川織乃
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