エピソードアワード2018~春~

<読者様から送られた、素敵なエピソードを公開していくコンテストです。>

素敵だなと感じたエピソードには“いいね”や“コメント”をすると

応援することが出来ます。

 

エントリー⑤

ペンネーム かなさん

 


母が倒れて8年が経つ。

今も会話はできないけど、頑張っていてくれる。

 

 

忘れもしない8年前の夏。
とても暑い夏だった。

 

 

母は仕事を頑張りすぎたのかな。
急に意識を失った。

 

 

「お母さん!」って声が枯れるくらい呼んだけど、

返事はなく、救急車に乗ってようやく息を吹き返した。
嘘だと思いたかった。

 

 

救急車なんてドラマの中のものだと思っていた。

自分の大切な人が救急車に運ばれるなんて思いもよらなかった。

父が救急車に乗って行った。

 

 

妹2人を車に乗せて急いで病院に向かった。
病院の先生からお話を聞いた。
もう何がなんだかわからなかった。

 

ショックすぎて、自分の中の何かが壊れてしまった。

どうしようもなくて、自分はなんにもできなくて、

自分のことなんて、すべてどうでもよくなった。

 

 

仕事はなんとか乗り切ったけど、

ふとした時にお母さんのこと思い出すと涙が止まらなくて、

もう限界だった。

 

 

そんな時、ある方から頂いた言葉が

『祈りましょう』だった。

 

 

お母さんには、何にもしてあげれなくて、

ICUに入っていたから、会える時間も限られていて、

病院のロビーにいる事しか出来なかった。本当に無力だった。

 

 

でも、『祈りましょう』という言葉を頂いた時に、

祈ることができる!お母さんが元気になる様に祈ることができるんだ!

できることがあった!って気がつかせてもらった。

 

 

祈るのは目には見えないことだけど、

その人の心にはきっと響くし、

神様にも伝わるはず。必ず。

 


お母さんには、沢山迷惑かけていた。
ひどいことも言ったし、

嫌な事もいろいろ言って傷つけちゃったし、

喧嘩も沢山した。

 

 

でも、お母さんは本気でぶつかってくれたし、叱ってくれた。
お母さんは、少しおっちょこちょいで家事も、

あんまり好きな方ではなかったけど、

いつもいつも元気で誰とでも仲良くなれるすごい人!

私が元気ないと大丈夫!っていって励ましてくれた。

私の夢を一番に応援してくれて、協力してくれた。

 


20才くらいの時、本当に自分がわからなくなって、

精神的に参ってしまって心が壊れてしまった時、

お母さんはずっと見守ってくれてた。

 

 

いろいろな言葉もかけてくれたのに、

私はお母さんにひどい言葉をぶつけたりした。

本当にあの時はおかしくなっていた。

 

 

でもね、ある時気がついた。

「お母さんが居てくれたから私ここに居られるんだ!」ってわかって、

お母さんに、すごく恥ずかしくて言うの迷ったし、

言うのやめようかとおもったんだけど、、、

 

 

今言わなきゃって思って

『お母さんの子供で良かった』って目をみて伝えた。

 

 

そしたら、お母さんは泣きながら抱きしめてくれて、

『私も◯◯が子供でよかったよ』っていってくれた。

本当に嬉しかった。恥ずかったけど言って良かった。
伝えることって大切。言葉の力ってすごいと実感した時だった。

 


今、私は結婚して、昨年子供も生まれた。
経験してみて、育児はこんなに大変なのかって思って、

3人の子供を子育てしていた母を本当に尊敬する。

 

 

子供と一緒に公園へ散歩に行って、景色を見ながら、ふと思う。

母に孫を抱かせてあげたいと。

母が居るのに、孫を抱いて貰えてないことが悔しい。

 

 

私もね、お母さんの子供で良かったって

思ってもらえるようなお母さんになりたい。
そして、母が元気になる姿を描いて、

ただ祈り続ける事が、母への今できる一番の親孝行かなと思う。

 


私は母の事があってから、

当たり前の日々が、何気ない日々が、

本当に幸せだと感じる事ができる。

 

 

今まで、母に頼ってばかりの自分だったけど、

今は自分でなんとかやれる事も増えた。

 

明日はどうなっているかわからないから、

大切な人に伝えられる時に、大事な事を伝えてほしいと思います。

 

 

わたしは、伝えようと思った時、

恥ずかしかったし、どうしようって迷ったけど、

伝えられた事は本当に良かったと思います。

 

後悔しなくて良かったと思います。

おもいを伝えたいけど、迷ってる方は、

どうか、どうか、その日のうちに伝えてほしなと思います。

 

 

私の経験から、皆さんに伝えることの大切さを知って頂けたら良いなと思います。


 

エントリー⑤

作 かな


 

 

エピソードのグランプリを決めるのは、この記事についた
「アメブロいいね数」+「アメブロコメント数(1コメント5いいねとして計算)」です。

 

 

アメブロコメントは、アメブロアカウントがなくても

コメントできるようにしておりますので
応援したいエピソードや、「これ素敵!」というエピソードがあれば
どうぞ、応援コメントをしてください♪

 


<応援投票期間は 4月2日~15日まで>