オルドゥヴァイ峡谷出土の人類頭蓋模型を載せたモニュメントのある公園を出ると、しばらランドクルーザーは猛疾走した。
何も無い砂地の駐車場
約30分後、また新しいゲート前に出た。ゲートの先は、セレンゲティ国立公園だ(写真)。
ここは、駐車場と標識だけで(写真)、トイレも休憩所も何の施設も無い。ゲートにも検問所は無い。どうやらもう少し、30分ほど行った所にセレンゲティ国立公園への入園手続きのための事務所があるらしい。
しかしンゴロンゴロ自然保護区に入ってからも感じたが、砂埃が立ちこめる乾燥した砂地の駐車場の周囲、360度に真っ平らの地平線が広がっている。乾季なので草も茶色になったサバンナが茫々と広がるのみだ(写真)。さすがに野生動物は何一つ見られない。
この駐車場がンゴロンゴロ自然保護区内にあることは、ゲートの反対側の標識が示している(写真)。
ヌドトゥ湖方面への分岐路
ゲートの手前左側の砂埃まみれになり、葉もすっかりくすんだかたちになって木の前に、いくつもの標識が立っている(写真)。何人か旅行者らしい人が木陰に立っていた。
標識を見ると、ヌドトゥ湖の宿泊施設への距離と方向を示している。ここも、サファリ・ツアーの拠点になっているようだ。
ヌドトゥ湖に限らず、この周辺には湖沼が多い。まさにアフリカ大地溝帯の中に入っていることの証だ。ヌドトゥ湖の南には、ずっと大きいエヤシ湖やマニャラ湖がある。僕らは行かないが、エヤシ湖はやはり塩湖で、フラミンゴで有名だ。
大地溝帯の中の湖はほとんどが塩湖
乾燥地にあるので、湖はよほどの大型で流出入河川がないと、塩湖になるのだ。ちなみにセレンゲティ国立公園の北西端が一部湖畔となっているヴィクトリア湖は多数の河川が流入し、流出する川の1つはナイル川の源流となるが、そのヴィクトリア湖は淡水湖であり、ここに棲む淡水魚ナイルパーチは、周囲の住民の重要な蛋白源、収入源となっている。
ここでゲートや標識などを写真に収めると、僕らはまたサファリカーに乗って、休憩所兼公園管理事務所に向かった。
そこにはレストランが無いので、僕らは朝、ホテルから持ってきたランチボックスを開くことになる。
(この項、続く)
昨年の今日の日記:「札幌の旅(9):大都会高層建築の中の別世界、北大植物園の緑の中を歩く」