札幌2日目の朝、ホテルの部屋の窓から外を見ると、曇っている。朝刊を買いに、近くのコンビニに行くと、空に青空が出ていた。


お地蔵さんを見ながら原生林の中の登山路を登る​

 行けると思って、朝食後、地下鉄で藻岩山を目指した。

 札幌市民に愛される藻岩山は、平日でも登山者が多い。しかしその人たちの多くは、マイカーで登山口までやってきて、駐車場に駐めていく。僕のような旅行者は、少ないバス便を利用するしかないが、あいにくホテルを立った時は、地下鉄円山公園駅から慈恵会病院前までの乗り継ぎバスが無かった時間帯だった。タクシーを利用する。1300円くらいだったと思う。

 タクシーだと慈恵会病院前の登山口まで乗り付けられる。見ると、駐車場は満車に近い。

​ 9時5分、登山口を出発。藻岩山原生林の石碑とお地蔵さんを見ながら進む(写真)。早朝登山した人たちが、途中で相次いで下山してくる。​

 

 

 

​ 見慣れたカツラの巨木にも出遭う(写真)。​

 

 


馬の背まで順調​

​ やや体が重い。それでも最初の目標の「スキーリフト跡地」(写真)に25分で到達した。30分と踏んでいたから、やや早めに着いたのだ。これで元気をもらい、次の目標の「馬の背」分岐点を目指した。​

 

 

​ 馬の背は、鞍部(コル)にある所で、ここにベンチが2つ置かれていて、小休止できる。右に行くと旭山記念公園口に降りられ(写真)、もうちょっと行くと北の沢入口への降り口に出る。​

 

 

 ここまで42分。1時間とふんでいたので、体が重いと感じたにもかかわらず快調なペースだ。


山頂からの視界は不良​

​ 一休みしてリュックを担ぎ、登山再開する。少し行くと、石の多い道になって(写真)、それが難所と言えば難所だが、慣れた人なら何と言うことはあるまい。もっとも僕は、下山時にこの辺で石に躓いて転倒した。​

 

 途中、ガスが激しく山を通り過ぎる。これではやは山頂の展望は望めない。

​ ようやく山頂の三等三角点にたどり着く(写真)。1時間15分。順当なペースだ。​

 

 

​​​ 山頂の展望台から札幌市街は、何と俯瞰できるが、それから先は厚い雲にかかって、北の石狩湾も南の恵庭岳、風不死岳などは全く見えない(写真下の写真の上の中央の緑は北大キャンパス、同下の画面左に円山が見える)。​​​

 

 

 

 もっとも過去に何度も登った藻岩山だから雨で全く先が見えなかったこともあり、それに比べれば、札幌市街地が見えただけマシ、だ。

 日も射さず寒い。僕は早々と山頂を立ち去った。


下山途中に石に躓いて転倒、右親指を強打​

 下山してほどなく石の多い道で躓いて転倒した。やはり脚の運びが鈍くなっていて、踏ん張りきれなかった。右から転倒し、かばった右手の親指をしたたかに打った。あとは右手の擦過傷1カ所で済んだが、この右の親指が痛み、全く力が入れられなくなった。

 馬の背に戻ると、バス便のある旭山記念公園口をとって下山した。ただこの道は、僕の登って来た慈恵会病院前からの道に比べてアップダウンが多い。途中で、何度も小さなピークを乗り越えていく。したがって時間は1時間以上かかる。


とりあえず応急処置へ​

 旭山記念公園のバス停にたどり着いたのは、発車の6分前だった。ここでもバスに乗ったのは、僕1人で、手前にあった駐車場はほぼ満車だったから、車で来る人がほとんどであることが分かる。

 右手の応急処置をしないといけない。とりあえずホテルに戻って、応急処置し、1晩だけ様子をみることにした。

(この項、続く)


昨年の今日の日記:「函館の旅(23):恵山に向かうバス車中から眺めた志海苔、汐首陸橋、そして柱状節理」