札幌小旅行の日付順の記録である。

 初日、飛行機が午後の便だったので、札幌市内のホテルにチェックインしたのは3時半頃だった。晴れていたら藻岩山は無理だが、円山にでも登ろうかと思っていたが、いつ雨が降ってきてもおかしくない曇天。登っても何も見えないだろうから、断念し、代わりに前に2度ほど訪れた北海道立近代美術館に行くことにした。


エコール・ド・パリの絵がいっぱい​

 地下鉄大通西18丁目駅で降り、そこから5分足らずの美術館に行く。

​ 道立近代美術館(写真)は、4時半まで入場可だった。その時間まで20分もない。滞在時間は40分ということになるが、だだっ広くはないので、十分観て回れる。​

 

 

 1階は、エコール・ド・パリ(パリ派)の特集だった。ユダヤ系でエコール・ド・パリを領導したジュル・パスキンが主役を務めるようにたくさん出ていた。道立近代美術館は、これほどたくさん収蔵しているのだろうか。

​​ 藤田嗣治の絵が1点、あとは僕の大好きなシャガール(ユダヤ系)の絵「パリの窓の花に」が1点、ユトリロ(「モンルージュの通り」)、帝政ロシア(現ベラルーシ)生まれのユダヤ系画家スーチンなどだ(写真=館内撮影禁止なので売店で買った絵はがきをアップする。からジュル・パスキン「2人のモデル」、同「ソファに腰かけるシュザンヌ」、シャガール「パリの窓に花」、ユトリロ「モンルージュの通り」)。撮影禁止なので、1つ1つ目もしていかないと誰のどんな絵が架かっていたか覚えていられない。時間も無いから、メモすらできない。​​

 

 

 

 


札幌出身の片岡珠子の絵が一角に​

 2階に行くと、ガラス工芸品と、誰か忘れたが、無名に近い写真家の写真が20~30点架けられていた。

 目を惹いたのは、2階一角にややスペースをとって展示されている片岡珠子の絵である。ここの紹介文で片岡珠子は札幌の出身だったことを初めて知った。だから道立近代美術館は力を入れているのだろう。

 片岡珠子と言えば富士山の絵で有名だが、一連の富士山の絵は1点も無かった気がする。ただ、葛飾北斎や先頃、市民から寄贈された「面構 一休さま」が素晴らしい。


知事公館はもう時間切れ​

 5時ちょっと前に、ロビーの売店で絵葉書を買って美術館を出た。

​ 外の池に、マガモの番いがゆっくりと水をかいていた(写真)。

 

 道立近代美術館の西隣は、広大な北海道知事公館だ。もう時間切れだが、公館内部も含めて一般市民に公開されている。翌日、訪れようと曇って暗くなった敷地の一角を通り抜け、三岸好太郎美術館の外観を見て、ホテルへの途へたどった。距離は1.5キロくらいはあるが、美術館を観た後でもこの程度は歩ける。


昨年の今日の日記:「函館の旅(23):恵山に向かうバス車中から眺めた志海苔、汐首陸橋、そして柱状節理」