年初、破竹の勢いだった日経平均株価も最近は軟調で、方向感を失ったように3万8000円台でウロウロしている。


輸出製造業、上方修正を期待して​

 各企業が2025年3月期の業績見通しで慎重な姿勢を示したことが影響している。もう1つ、かなり円安が進んだことで、外国人から見たドル建ての日本株のパーフォーマンスが悪くなっていることが挙げられる。

 だが輸出で稼ぐ製造業の多くの想定為替レートは1ドル=140円、実勢と大きくかけ離れている。期が進むにつれ、円安メリットを受け、業績見通しも上方修正されることになるだろう。非製造業も値上げで、業績は回復基調だ。僕は、日本の株価を悲観的には見ていない。

 AI・半導体関連は値動きが激しく、しかも高株価のものが大半なので目下、見ているだけにしている。


高配当利回りで買ったみずほFG​

 一方で、今後、金利高が見込める銀行株のパーフォーマンスは目覚ましい。

​ 僕は銀行株はたった1社、みずほフィナンシャルグループ(写真)しか持っていない。かつてバブル崩壊の時に、徹底して売られた銀行・証券の惨状を見ているから、なかなか買えなかった。​

 

 

 しかしかつて書いたように、いつの頃かみずほFGだけは買ったことがある(22年11月16日付日記:「みずほFG、増配発表で配当狙い投資には魅力的」を参照)。

 当時、最低単元100株で2万円そこそこで買えたうえに(その後、10株を1株に併合したから、今はその値段では買えない)、配当利回りが高かったからだ。


株価上がってもまだ配当利回り3%​

​ 上掲日記を書いた時、株価は1600円台そこそこだった(株式併合後の株価に換算)。買いコストは2000円ちょっとだから、むろん評価損だったが、配当利回りが高いので、売るつもりはなかった(チャート図)。​

 

 それが今は、3100円をつけようとしている。あれから1年半以上もたって、おかげでけっこうな含み益となっている。そのうえに、半期ごとの配当ももらっていた。

 みずほFGは3100円を超しても、まだ買えるかもしれない。というのは、25年3月期は増配で115円見通しだからだ。配当利回りは3%超もある。

 皮肉にもみずほFGは、自らの銀行の商品である預金金利よりはるかにはるかに高い利回りの配当を出している。まるで自行の定期預金にするなら自社株をお買いなさいと勧めているかのようだ。


長年ホールドしていた株も無配発表でおさらば​

 ただ個別には、思惑違いもある。これも20年以上保有していたある株を、先週初に売った。大幅減益のうえに、無配を発表したからだ。

 無配など、株式会社の責任を果たしていない。僕は、見限った。

 昔買った時は安かったから、安値売却を強いられたが、その後の株高の恩恵で、それでも多額の実現益を手にできた。

​ こういうこともある。

昨年の今日の日記:「函館の旅(13):元町公園と旧函館区公会堂の外観」