北朝鮮ならず者集団の頭目、金正恩が、ICBM発射実験などで頻繁に同行させ、これ見よがしに北朝鮮メディアに顔出しさせる、ブランド物らしい服を着た、ふっくらした少女は、やはり金正恩の有力な後継者として露出させているようだ。
 

​​金正恩の2番目、長女​​​

 韓国の情報機関、国家情報院の次期候補が韓国議会の議員の質問に対して明らかにした。

 女の子は、金正恩の長女「キム・ジュエ」で、2013年生まれという。とすれば、まだ10歳にして、次期後継者とされたわけだ。

 国家情報院によると、金正恩(40歳)には3人の子どもがいて、2010年生まれの長男、そして前記のキム・ジュエ、さらに17年生まれの性別不明の子どもがいるという。

 なぜ長男を差し置いて3歳下のジュエなのかは、分からない。儒教的意識の強い北朝鮮ならず者集団で、長男でもない、女の子を「金王朝」の後継者に、こんなに早く決めたのは、異例も異例。おそらく長男には、何らかの精神的・身体的欠陥があるのかもしれない。
 

軍事シーンに父の正恩と共に20回も登場​

​​ ジュエが初めて北朝鮮メディアに登場したのは、2022年11月19日だ。前日のICBM「火星17」の発射実験を伝える報道で、初めて金正恩と手をつなぐ「少女」が登場し、注目が集まった(写真)。​​

 

 

​​​ その後も、北朝鮮メディアへのジュエの露出は増え(ただし単独で出ることはなく、常に金正恩と一緒だった)、計20回にのぼるという。しかもミサイル発射実験などの軍事的場面に、金正恩と共に登場している(写真は2023年2月の軍事パレードを金正恩と観閲、は23年3月のミサイル発射実験で金正恩と)。​​​

 

 

 

 これを見れば、誰もが金正恩がまだ幼い娘=ジュエを、後継者として印象づけようとしていると考える。ただ韓国は、まだ10歳という幼さから、そう見る判断を保留していた。
 

なぜこんなに早くに跡目を披露?​

 ちなみにキム・ジュエという名前も、北朝鮮ならず者集団から公式に発表されていない。2013年に訪朝したアメリカ、プロバスケットNBAの元スター、デニス・ロッドマン氏が「赤ん坊のジュエを抱っこした」と述べたことだけが「キム・ジュエ」の根拠だ。

 金王朝3代目の金正恩も、その父の金正日も、こんなに幼くしてメディアに登場したことはない。それだけに頻繁に娘のジュエを北朝鮮メディアに登場させているのも、謎だ。

 金正恩は、まだ40歳と若い。「跡目披露」を急ぐほど、年取っているわけではない。

 「金王朝」の「お姫様」が、今後もどんな形で登場するかは、目が離せない。

 

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