​ さらに僕たちの乗った四駆はダロール低地の塩砂漠を走る(写真)。

 


 出発後、50分ほどで車は停まった。どうやら目的地に着いたようだ。​


兵士の警備とガイドが付く​
 TDによると、ここから軍兵士の警備とガイドが付くという(写真)。治安が良くなく、武装勢力が時々、出没するからだという。
 ガイドは、地元アファール族の男性だった(写真)。

 


 たぶんいずれもエチオピア政府の方針で、旅行社にガード費用とガイド料を払わせるのだろう。ガイドを務めるアファール族にとって、塩採掘以外の貴重な現金収入である。​


仕事のない現地人の雇用対策か​
 どこの国でもよくあるが、通常、到着した所で現地ガイドが付く。それとは別に、行った先々で現地住民のガイドが付く。こちらは、まさに何も産業のない所の雇用対策である。
 日本円では、本当に1日数百円の日当なのだろうが、現地にすればそれは高給だ。前に述べた塩掘り人たちは、35℃~50℃に達する過酷な炎天下での超重労働で、1日の収入が日本円で3000円前後という。
 過酷な労働なので、週に3日くらいしか働けず、しかも40歳を超すと引退しなければならないほどだという。それからすれば、僕たちのガイドなど、現地アファール族の人々にすれば、散歩程度の軽い労働だろう。数百円なら、割のいい仕事のはずだ。

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警備は付くが緊張感はまるでなし​
 僕らは、そこだけ茶色の溶岩の丘を登っていく。たぶん出発地の塩砂漠から数十メートルの高さしかない(写真)。

 


 銃を携行した警護の兵士が3人ばかり、僕らに付く。しかし途中、談笑していて、緊張感はおよそ感じられない(写真)。

 


 これも「警護」の名目で、兵士の給料の一部に取られているのだろう。旅行社が払うにしろ、最終的には旅行費用を払った僕らの負担である。
 後開発途上国は、何かと金がかかる。​​

 

昨年の今日の日記:「サウジの石油施設の大規模空襲を行ったか、イラン革命防衛隊とハメネイの踏みそうな『虎の尾』」