翌朝、枝を編んだ簡易ベッドで起床した。
水がないので、顔を洗えない。ウエットティッシュで顔をぬぐっただけ。
コンロ2基で我々の食事作り
食堂兼集会所に集まり(写真)、朝食。何だったか思い出せない。パンと何か付け合わせがあった程度ではないか。
調理場を見せてもらった。最低限の設備で、メケレから積んできた水で料理を作る。コンロは、プロパン燃料のが2基しかない。これで僕たち14人の調理をまかなうのだ(写真)。
海面下の地の世界一低い火山
今日は、いよいよダナキル砂漠の世界で最も標高の低い火山であるダロール火山に行く。
東アフリカを南北に切り裂く大地溝帯の北端に近いダナキル砂漠には、30前後の低い火山がある。
僕らの行くダロール火山の火口は海抜マイナス45~50メートルほどで、陸地にある火山としては世界で最も低い。ただそれでもダナキル低地は海抜マイナス100メートルを切るので、いちおう火口丘を登ることになる(写真)。
今回のツアーでは、溶岩湖の煮えたぎるマグマが時々吹き出すことで有名なエルタ・アレは行かない。一般ツアー客には危険だからだろうか。それが残念だ。
大地溝帯の亀裂から沸き上がるマグマ、熱水
ダナキル低地のあるアファール地方は、はるか南のマラウイから発する地球の大亀裂であるアフリカ大地溝帯(グレート・リフト・バレー)が紅海へと連なる途中の大亀裂が走る。そのためマグマがすぐ地表まで達していて、そこから活発な火山活動をしている。
僕たちは、その安全で登りやすい方のダロール火山に行く。
四駆に分乗して、アハメド・エラ・キャンプを出発だ(写真)。
白い地平線はすべて塩
子どもたちが出てきたのは、近くにアファール族の村があるからだが(写真)、この村も僕らの泊まった枝を編んだ掘っ立て小屋である。前日夕方、塩運びのラクダのキャラバン隊を観たが、村の男たちは塩の採掘をしているのだろう。
村の向こう側は白い地平線となっているが、すべて塩だ。
四駆は、礫がゴロゴロした岩砂漠から茶色一色の光景の「道」を走る。雑草1本すら生えていない。まさに不毛の大地だ。
昨年の今日の日記:「国立科学博物館に『恐竜博2019』を観に行く、圧倒的迫力、むかわ竜の実物全身骨格、デイノケイルスの前脚など」