久しぶりのエチオピア紀行である。僕たちは四駆に乗って低地のダナキル砂漠に向かっている。途中、ティグレ族の村に立ち寄り、ある民家を訪ねた。
 その民家は、村の典型的な家だが、土間の一間きりしかなく、窓もない。屋内には、大きなダブルベッドが1つだけ。壁際には、テフらしい穀物の収まった袋が置かれている。僕らが入ったら、満員になった(写真)。

 

 

 

土間一間きりの部屋に家族10人ほどが寝る
 頭上真ん中に裸電球が1つ。それが一家の唯一の「文化」的生活のようだった。
 ここでは子どもが7人か8人いると説明があったが(写真=この家の主婦と話すティグレ族の運転手、彼がこの村を案内してくれた)、子どもたちは土間の上、壁際に寝るようだ。

 


 窓がないから、煙をこもらせないように、炊事は屋外でなされる(写真)。キッチンなどないのだ。トイレもなさそうなので、きっと決まった青空排泄所があり、そこにしに行くのだろう。別にそれは珍しいことではない。

 

 

トイレなし、どこかで「青空トイレ」か
 実際、この晩泊まったキャンプ地にも、小屋にはトイレがなく、女性参加者のことを思い測ってか、キャンプ地の一角に工事現場に据え付けられるような簡易トイレが設置されていた。ただ僕を含めた男性陣は、不潔で臭いトイレは使わず、「青空トイレ」で用を足したが。
 アディスアベバからずっと付いてきたエチオピア人ガイドが、主婦に謝礼を渡していた(写真=中央がこの家の主婦、左がガイド)。これは、一家にとって思わぬ、そして貴重な現金収入であったろう。

 

 

外国人訪問者に好奇の目
 向かいの家から、物珍しい日本人を見たくてなのか、赤ちゃんおんぶしたティグレ族の若妻が入口の向こうから興味深そうにこちらを見ていた(写真)。

 

 


 子どもたちも相変わらず集まっている(写真)。

 

昨年の今日の日記:「大荒れだった先週の世界株式市場、企業収益の上方修正相次ぐ日本は?」