チェーホフ山(鈴谷岳)のカラス岩から急になった登山路は、荒れている。ロープも支柱が固定されず、かろうじてダケカンバの木などに回したロープだけが固定されているだけ。

 

ついに観た可憐な紫の花カラフトハナシノブ
 しかしここからワイルドフラワーは、本格的になる。
 そしてついに待っていたカラフトハナシノブに出合う(写真)。ダケカンバの樹林の切れた間に、可憐な紫の花を付ける。本州でも北アルプスなど高山帯に咲くミヤマハナシノブの類縁で、北海道の高山でも自生する。

 


 しかし感激したのは、まだ早かった。もっと標高を上げていくと、開けた崖地で群落で出合う。
 そして再びゴゼンタチバナだ(写真)。

 

 

ボタンキンバイとカラフトハナシノブの群落
 その次はダケカンバの樹林の切れ間に、黄色い可憐な花。ボタンキンバイである(写真)。

 


 そしてそのすぐ隣に、先ほど見たカラフトハナシノブの、今度は群落である(写真)。開けた崖地に群落を形成しているので、日なたを好むのだろう。

 

 


 僕はもちろん、一行のみんなが手持ちのカメラで夢中になって撮影する。雲間から時折、日差しが指す。まるで僕らを歓迎しているかのようだ。
 標高は、まだ500メートルもいっていないはずなのに、これだけの群落を形成するのは、チェーホフ山(鈴谷岳)の気候が冷涼であるからだ。
 東京は、連日35℃を超える猛暑だというのに、この日(7月16日)はユジノサハリンスクでも最高気温が15℃くらいだった。チェーホフ山なら10℃ちょっとだったに違いない。

 

かすかにオホーツク海が
 過酷な環境でも、短い夏に一気に咲いて、受粉を果たし、次の世代を広げようとしているのだ。
 その次は前々日にブッセ湖でも見たコウリンタンポポの群落である。開けた斜面に一面に咲きほこる。一部にエゾスカシユリも混じる(写真)。

 

 


 そしてその先の雲の下に、かすかにオホーツク海が見える(写真)。

 

 

昨年の今日の日記:「戦後憲政史上、初めて『政権交代可能な』野党の消えた衆院選結果、ミニ野党第1党で、安倍首相の解散決断は大成功に終わる」