メケレの僕たちが泊まったプラネットホテルは、きれいに舗装されたメインストリートに面しているが、そこから一歩、裏通りに入ると、まさに初期開発途上国さながらの「汚さ」が現れる。

 

理解に苦しむちぐはぐさ
 道が未舗装なのはやむを得ないとして、穴ぼこだらけで、そこに汚水とゴミがたまり、馬車が大穴を避けて通っている(写真)。

 

 


 どうせ賃金は安いのだから、役所が失業者を雇って、穴を埋めるだけで多少は清潔になり、また交通も便利になるだろうが、誰も何もしていないのだろう。
 しかし後で目を疑ったが、メインストリートの芝のゾーンは、女性たちがバリカンのような鋏で手で刈っていたのだ。日本ならどこのDIYの店でも売っているどんな簡単な芝刈り機よりも非効率である。
 ちぐはぐというか、混沌というか、全く理解に苦しむ。

 

ここでも子どもたちからのペンのおねだり
 僕がそんな裏通りで写真を撮っていると、目ざとく子どもたちに見つかり、ハエのように集まってきて、口々に「ペン、ペン」と叫び、手を出す(写真)。

 


 タナ湖のウラ・キダネミレット修道院のある島を訪ねて最初にその洗礼を浴びて以来、エチオピアではどこでも子どもたちから、「キャンディ」よりも「ペン」をねだられた。「マネー」とねだられたことはない。
 学用品が圧倒的に不足しているからなのか。
 外国人観光客は、それこそ100本は持っていないと、子どもたちのおねだりに応えられない。

 

まるで竹細工
 表通りに戻ると、再び建築中のホテルだ。
 ダロール地溝帯の入口のメケレは、まさにホテル・ラッシュだが、足場を竹細工のようにびっしりと丸太で組み(写真)、作業員の安全性も心許ない。

 

 

昨年の今日の日記:イスラエル・ヨルダン旅行のため休載