バスがたどり着いたのは、会津若松の南、湯野上温泉駅からは北西の大内宿だった(写真)。バスを駐車場で降りて、街に向かう。

 

 

整然と茅葺きの家が並ぶ
 ここは、桜10景に含まれていないが、たぶん一番見応えのあった所かもしれない。
 広い土道の両側に、それぞれ20数戸の茅葺きの家が整然と並んでいる。
 ここ大内宿は、江戸時代初期、会津藩が江戸への参勤交代に出る初期の宿場町として栄えたが、今も昔の街並みを残し(道路などは当時より拡幅されていると思うが)、ともかくも各戸の茅葺き屋根が見事なのである。
 街並みを保存し、景観を維持するために、大内宿の人たちは大変な苦労をしているそうだ。
 茅葺き屋根の茅が不足し、屋根葺き職人もいなくなっている。そのため茅の葺き替えに、1000万円以上もかかるのだそうだ。そのせいか、一気に葺き替えられず、少しずつ葺き替えている家もある(写真)。

 

 

舗装の道もアスファルトを剥がして土道に戻した
 茅葺き屋根の家並みが挟む真っ直ぐな道路は、以前はアスファルト舗装だったそうだが、今は舗装を剥がし、元の未舗装道路に戻した。しかし放っておけば穴ぼこだらけになるから、道も定期的に整備しているのだろう。
 電柱なども家並みの後に設置されていて、通りには見られない。
 入口から入って、緩やかな上り坂の両側に、ずらりと民家が並んでいる(写真)。壮観である。

 

 

 昔は宿場町として栄えた名残か、各戸はけっこう大きい(写真)。間口など、10間(18メートル)はありそうだ。家を維持するために、各戸はお土産屋や食事処、休憩所兼喫茶店、民宿などを営んでいる。土地柄か、打ち立てという蕎麦屋が多い。

 

 

 

ひときわ大きな茅葺きの家は「展示館」に
 僕らは緩やかな上り坂の道を、正面、北の丘に向かって散策していった。丘には、寺、弁天様などがある。北の丘に見晴台があり、ここから大内宿を一望できる。
 ひときわ大きな茅葺きの家の前に出た。「町並み展示館」とある。博物館だ(写真)。本陣跡なのか。ただ時間が限られているので、入るのは遠慮した。残念だった。

 

 

 雨は小やみになったとはいえ、まだ降っている。
 見晴台に上がるのに、階段を注意して上る。足を滑らせると大変だ。

 

 所用で明日金・明後日土は休載します。

 

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