ラリベラ岩窟教会第1教会群の5番目に訪問した聖ミカエル教会は、急な岩の切り立ちに腰掛けて入室待ちだった。隣にはつながったもう1つの岩窟教会である聖ゴルゴタ教会もある(写真=ダニの防止に足をビニール袋で覆っていることに注意)。

 

 

岩壁にうがたれた小さな横穴は修行した人の住まい
 入るのに待つ前に、うろ覚えだが、真っ暗な地下道を通り抜けた気がする。すれ違えないほどの狭いトンネルなので、一方通行だったのではないか。
 ちなみにここに来るのにも、800年以上も信者が行き交ってツルツルになった赤色凝灰岩の岩の床は滑りそうであった。手すりすらないから、雨が降ったら危険極まりない。
 岩壁には、他の岩窟教会の外の岸壁と同様、所々に横穴が掘られている。信仰を深めるために修行僧や信者が入り、聖書などを読む宗教的生活を送っていたという。しかし中には膝を折り曲げなければ入れそうもない穴もある。嘘か本当か、長い間、修行で入っていたために外に出られなくなり、そのまま餓死した信者もいたとか。
 宗教的情熱の篤さを知らされる。

 

聖ゲオルギウスの絵など
 やっと順番が来て、中に入れた。暗さにすぐには目が慣れない。
 岸壁にうがった窓穴からやっと日が差し込み、その壁には聖母子像とまたしても白馬にまたがり怪物を仕留める聖ゲオルギウスの聖画が架かっていた(写真)。

 


 その右隣の聖人らしいひげ面の人物は、誰なのだろう。隣がラリベラ王の墓があると言われる聖ゴルゴタ教会なので、ラリベラ王なのだろうか。説明もあったかもしれないが、暗くてとうていメモはできないし、メモをしたところで後で人定できないだろう。
 おまえはいったい何のためにラリベラに行ったのか、と問われてしまいそうである。

 

女人禁制! 聖ゴルゴタ教会
 隣の聖ゴルゴタ教会は、女人禁制である。だからツアーの女性参加者は聖ゴルゴタ教会に入れない。
 しかし別にドアがあるわけではないので、隣の聖ミカエル教会からのぞきこめる。
 僕たち数少ない男性参加者だけ、聖ゴルゴタ教会に入った。

 

昨年の今日の日記:「北海道の雪の先触れ『雪虫』;妖精のように舞うのは死を前にしたパートナー探しと個体最後の有性生殖の場面」