ラル・ホテル(写真)のロビー裏のレストランで、ランチを採る。ラリベラ岩窟教会群の見学の前に腹ごしらえというところか。昼食は、エチオピア料理ということだった。

 

 

初めて見るインジェラ
 パンが運ばれてきて、次に大きな皿に盛ったメインディッシュである。野菜や肉、豆を煮た料理が盛り付けられ、下に薄いスポンジケーキ様の物が敷かれている。これが、インジェラである(写真)。

 


 インジェラを千切って、煮物を包んで食べる。これがエチオピア料理だ。
 本来のインジェラは、日本人が初めて食べるととうてい食べられないほど酸っぱいらしいが、これはほどよい酸っぱさだった。
 ただし美味しい、と言うには、ほど遠い。エチオピアのビールがなければ、ちょっと手の出しにくい代物であった。

 

独自の様式の宗教画
 それでも僕たちは、パンと真ん中の煮物で腹を満たせた。
 食事中、ふと見ると、壁に宗教画がかかっている(写真)。これから行く岩窟教会をモチーフにしたもののようだ。

 


 エチオピア正教の宗教画は、描かれる人物の顔が類型化されているのが特徴で、アフロスタイルの頭に目は丸い。西欧の宗教画の人物とかなり異なるのは、独自の発展によるものだろうか。
 僕たちはこのような宗教画を、あちこちの岩窟教会内部で観ることになる。

 

追記 「本土派」躍進の香港と直接選挙の村長を実刑に処した大陸中国の民主主義の落差
 4日に香港で行われた立法会(議会)の選挙の本土派の進出については、7日付の「2つの小さな選挙が示した民意の変化;ドイツ州議会選で反難民政党が、香港立法会では「本土派」=香港独立派が躍進」で述べた。

 

共産党の意を受けた当局の選挙妨害はねのけた香港
 実は、これは香港戦後史の中でも画期的な出来事であった。香港の自決を公然と唱える若者たち「本土派」は、実に6人もが当選した。他にも、民主体制では信じがたいことだが、6人の本土派の候補者が立候補を拒否されていた。うち5人は、当局の求める「香港が中国の不可分の領土」と認める文書にサインしていた。
 スターリニスト中国もそこはさすがで、文書への署名は誠実なものではない、と判断して、選管に立候補拒否させた。
 さらに立候補を認められた本土派候補者も、選挙運動のビラを検閲されたり、選挙資金への寄付を受け付ける銀行口座の開設を拒まれたり、という妨害を受けた。
 スターリニスト中国の意を受けた香港当局の選挙妨害がなければ、本土派とそれに近い候補者が直接選挙枠の議席(35議席)の3分の1を獲得していた可能性もあったという。

 

広東省「民主の村」の前村長は実刑
 スターリニストどもがいかに民主主義を恐れているかは、大陸で珍しい直接選挙で選ばれた広東省烏坎村(俗称「民主の村」)の前村長の林祖恋被告が8日、同省仏山の裁判所で即日結審の上、懲役3年1か月、罰金20万人民元(約300万円)の実刑「判決」を受けたことからも明らかだ。林前村長は、当局により取り上げられた土地使用権返還を求め、地方政府に陳情しようとしていたところ、収賄罪をでっち上げられ、6月18日に地元当局に拘束された。
 「判決」の言い渡しに合わせ、裁判所の周辺には大量の警察官が動員されて道路が閉鎖されるとともに、海外メディアが近づかないよう厳重な警備が敷かれた。
 烏坎村では林前村長が拘束された後、これに反発する住民が連日抗議デモを繰り返していた。実刑「判決」は、村民の抗議活動への警告だろう。

 

昨年の今日の日記:「明大法科大学院教授を首の青柳幸一と不適切な関係の女性修了生による法の正義を蹂躙した大罪」