メダルラッシュに湧いたリオ五輪柔道の日本勢だったが、最後の「結びの一番」に相当する男子100キロ超級決勝は、その栄光の決戦にもかかわらず極めて単調な凡戦となった。


リネールの老獪な戦術に指導1つの差の不完全燃焼負け
 2010年以来6年間負けなしで連勝記録は100を超えるフランスの王者テディ・リネール選手は、初挑戦の原沢久喜選手の組み手をことごとく切り、技をかけさせない戦術に終始、自らも技をかけず、相手に指導がいく駆け引きに終始した。
 結局、開始早々に2つの指導を奪われた原沢選手は、不完全燃焼のまま指導1つの差で優勢負けを喫した。
 原沢選手の無念さは、試合後の会見で笑顔1つ見せず、憮然とした応答からうかがえる。オリンピアンだけに、リネール選手への批判は一切口にしなかったが、言いたいことは山ほどあったろう。
 老獪なリネール選手の駆け引きに敗退した形だが、このような試合を双方の応援者の誰1人として期待していなかったはずだ。審判は、少なくとも双方に指導を与えて、激しい組み手争いを促すべきだったと思う。


無数の実をつけて巨大なイチジクの木
 さて本題のエチオピア紀行である。ゴンダールのファシリデス王の浴場の裏側は、ティムカット祭に張った水がまだ残っていた(写真)。


ファシリデス王の浴場裏

 その裏側に回る途中、巨大なタコの脚のような巨根が、石垣を覆い尽くすほどびっしりと張っていた(写真)。もう少し後ろの方に小さな実をいっぱい付けている木があったので、イチジクの木だろう。


巨大な木の根

 そのイチジクの木は、1本でどれくらいの数の実をつけているのだろうか(写真)。人間が食べるのか、それとも野鳥が食べるのか(ここにはコロブスなどのサル類はいないはずなので)、食べきれないほどの数だ。まだ熟していないが、気の遠くなるほどの数の実だ。


巨大なイチジクの木

たわわに実る巨大なイチジク


ファシリデス王の浴場で今日の日程終了
 エチオピアの人たちに、イチジクの木はどこでも切られずに保存されていた。実は小さくとも、エチオピアの人たちには、数少ない果実なのだろう。
 僕たちは、15分ばかり浴場を見学すると、外に出た。出入り口に店を開いていた露店も、もう店じまいのようである(写真)。


露店も店じまい

 これで、実質2日目(3日目)のスケジュールはすべて終わった。ゴンダール場では、唯一当時の居城が保存され、公開されているファシリデス王の城が、結婚式の一団に占領されて内部の見学ができなかったけれども、まずまず、であったと言うべきか。
 さて、それから僕たちはホテルへ向かったのだが、僕の割り当てられた部屋に絶句してしまうことになる(16年2月10日付日記:「エチオピア紀行(10):初めから終わりまで、『アフリカ的接遇』に翻弄される」を参照)。


昨年の今日の日記:「1カ月でユーザー1500万人を越えたサンリオの『ちゃんりおメーカー』の突破力;経済」