このニュースに、今もなお国会議員として議席を持つ民進党の菅直人は、どんな思いで接しただろうか。


北朝鮮の定時ニュースに映った辛光洙
 25日、北朝鮮ならず者集団のメディアをウォッチしているラヂオプレスは、北朝鮮ならず者集団の朝鮮中央テレビが放送した23日の定時ニュース映像に、日本人拉致実行犯の元工作員、辛光洙(シン・グァンス)映っていたと報じた。
 辛光洙は、この定時ニュースで、平壌で開かれた南北統一を呼びかける行事に出席していた。


管直人ら左派系議員133人が辛光洙らの釈放嘆願書
 もともとは日本を脱出し、韓国でスパイ工作をしていた1985年に韓国で逮捕され、無期懲役刑に処せられていたのを、1989年7月、当時、社会党を中心にした左派系議員有志133名が釈放の嘆願書を韓国政府に提出していた。当時、社民連に属していた菅直人も、この嘆願書に名を連ねていた。
 その後、辛光洙は、この嘆願書もあってか、2000年の南北首脳会談での合意を受けて北朝鮮に送還された。北朝鮮に戻った辛光洙は、「非転向」の愛国者として、英雄として迎えられ、肖像をデザインした記念切手も発行されるなど厚遇されていた。
 また、おりおりに勲章を胸に北朝鮮のテレビに映された。


87歳もなお健在の拉致実行犯
 今回は、8年ぶりに確認された健在な姿だが、87歳と見られる辛光洙は白髪で眼鏡をかけており、胸には勲章を付けていた(写真)。金正恩体制でも、「英雄」の地位を保持し続けていることが確認された。


辛光洙

 なお、当時官房副長官であった安倍晋三氏は、署名した土井たか子・菅直人を名指しで「極めてマヌケな議員」と批判したが、その後、署名したほとんどの議員は死亡したり、落選・引退したりして表舞台から消えた。


菅直人だけ生き残る、健在なうちに責任を果たせ
 しかし菅直人だけは、国会議員としてしぶとく生き残り、なお歳費と文書費、さらに公設秘書3人の給与などを我々の税金で得ている。
 拉致実行犯は「英雄」として北朝鮮ならず者集団で遇され、彼らが実行した拉致被害者はなお牢獄国家に抑留され続けている。菅直人は、この間、釈放に向けた努力の万分の1も、日本人拉致被害者の解放の努力をしていない。いや、全くしていないのだ。
 人の心を持つならば、菅直人よ、あらためて責任を果たせ、と言いたい。


昨年の今日の日記:「バルト3国紀行27:再び聖ヤコブ教会に戻って1991年の対ソ連抵抗運動の犠牲者の碑を詣でる;紀行」
昨年の明日の日記:「バルト3国紀行28:リガ、スウェーデン門からリーヴ広場へ;紀行」


 小旅行に行くため、明日の日記は休載します。