昨日の参院選は、おおむね各紙世論調査の示したようになった。ただ、自民党にとっては痛い取りこぼしも目立ち、56議席に留まった。熱気無き勝利、というところか。
 特に1人区で、東北は秋田を除き全滅、注目の岡田の地元の三重選挙区でも取りこぼした。1人区では21勝11敗となった。


大阪は維新が2議席
 これで岡田は、首の皮1枚で代表の座につながったか。ただしそうも言い切れないのは、近畿地方での惨敗である。
 目立ったのが近畿地方のおおさか維新の躍進だ。大阪選挙区では、維新が2議席を獲得し、民進党を蹴落とした。兵庫でも維新は議席を獲得し、民進は現職が落選した。民進は近畿地方では定数2の京都で1議席を得るのがやっとだった。
 維新の比例区でも4議席を得て、共産を上回る7議席を獲得、これで自公合わせた70議席を加え、民進党が自ら争点化してくれた「改憲勢力3分の2」を超えた。逆に言えば、アナクロ護憲派は、3分の1も確保できなかったことになる。
 ならば、安倍首相が今後、改憲を持ち出してくれば、民意は「改憲」と出たことになるから、ごちゃごちゃ言うな、ということになる。
 危機感に駆られてのことだろうが、民進党は、あまりに「3分の2」、「3分の2」、と言い立てたから、やぶ蛇となった。


ヨハンネス1世の図書館へ
 詳しい選評は、明日の日記に回すとして、さて「エチオピア紀行」である。とっくに帰ってきたのに、まだゴンダール城をウロウロしている。
 ファシリデス王の城で結婚式の混乱に巻き込まれ、僕たちは次々とゴンダール城内を巡ったが、どうもどれがどこだったのか、その時も判然としなかった。まして今となっては、である。
 しかし1つだけは、はっきり分かる。「ヨハンネス1世の図書館」だ(写真=手前の建物)。ここが本当に図書館だったかは分からないが、ここから古代ゲーズ語で書かれた古文書が見つかったから、そう呼ばれているようだ。現在は、非公開で、僕たちは外から観るだけだった。


ヨハンネス1世の図書館

 ヨハンネス1世は貧しい人を助けた事で有名な皇帝で、この図書館も「愛の寺」と呼ばれていたそうだ。


上空にハゲワシが飛ぶ
 次の廃墟は、たぶんヨハンネス1世の公文書館(写真)。確信をもって言えないのが、つらい。エチオピアにあまりツーリストが行かないので、ネット上にも資料が少ない。


公文書館

 その廃墟の2階からゴンダール城内の広場を見ると、まだ結婚式の参列者が帰らない(写真)。まだ4時10分くらいだから、6時の閉門までねばるつもりだろう。


まだ結婚式2

まだ結婚式

 上空に大きなワシが旋回している。エジプトハゲワシ、それともヒゲワシ? これがエチオピアで観た初めての野生動物だ。基本的に死肉漁りなので、どこでも生きられる。人家のそばにもいて、人の出した残飯も漁る。だから野生動物として生きていられるのだ。


昨年の今日の日記:「ゲノムの狙った部位に狙った遺伝子を送り込める「ゲノム編集」の革命的技術の光と影;生物学」