初めて西武球場に行った。ただ野球を観に行ったわけではない。西武線の「西武球場前」駅で降りて、ちょうど見頃のユリの園を観に行ったのだ。


日曜の西武球場前駅は大賑わい
 西武球場前駅に着いたのは、12日日曜日の11時20分頃。プレーボールまで、まだ1時間半以上もあるのに、西武プリンスドーム前の広場は若者たちでごった返している(写真)。


西武プリンスドーム前2

西武プリンスドーム前

 あらためて見ると、ファンクラブの窓口がいくつもある。まるでお祭り騒ぎである。なるほどこれが現代のポールパークなのか。
 ユリ園鑑賞中も、ドームから大騒ぎぶりが聞こえてくる。若者たちは、これで日頃の憂さを晴らすのだろう。
 後で調べたら、この日の有料入場者は、3万1546人だった。混むわけだ。


新たに参入する18、19歳人口は合わせても団塊の1歳分
 さて、近づく参院選。今回から初めて18歳、19歳の層が投票権を得る。この2年の層の新たな参入は、参院選に影響があるのだろうか。
 いろいろな見方がメディアでも盛んだが、僕はほとんど影響なし、と読む。
 まず新たに選挙権を得るのは、1歳当たり120万人しかいない。合わせても240万人だ。一方で分厚い団塊の世代は、1歳で約226万人もいる。
 いわば逆三角形の年齢別有権者構成に、いくら2歳分追加されても、ほとんど逆三角形に影響しない。


若者の投票率はどこの国でも低い
 しかも日本を例外ではなく、どの国でも若者の投票率は低い。2歳分の追加は、逆に全体の投票率を押し下げる方向に働くのではないか。
 ちなみに20歳以上60歳までの全国民が納付する義務のある国民年金も、若者層の未納率は高い。様々な特例による免除などを含めると、年金保険料の実質納付者は5割を切る。大企業などに勤務していない若者だったら、納付者は3割、いくかどうか。
 彼らが年金保険料を払わないのは、現受給者である高齢層に比べて圧倒的に不利だからだ。払っても見返りはない、と思っている。
 こういう層は、たぶん選挙にも行かない。


新参入の18歳、19歳はほとんど参院選の動向に影響せず
 そして働く若者の犠牲の上に既得権を謳歌しているシルバー層は、せっせと選挙に行く。 直近の衆院選で見ると、年齢層別投票率トップの60歳代は投票率が68.28%にもなっているのに、同じく最低の20歳代は32.58%しかない。30歳代に広げてもワースト2の42.09%だ。
 これを見ると、朝日新聞やNHKが「あるいは変革を起こすか」と期待する18歳、19歳の年齢層の投票率は、常に衆院選より下位に来る参院選とあって、30%を切るのではないか、と思う。
 30%としても、新たな投票者参加者は70万人程度だ。投票率7割に近い団塊の世代1歳分の半分以下である。
 それがいいのかどうか。悪いに決まっているが、シルバー民主主義という現実は、今回の参院選でも変わらないだろう。


百合園のユリ

百合園

 写真は、西武プリンスドーム前と百合園の一部。


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