1日から4日までの札幌行は、天気には恵まれなかったけれど、所用はつつがなく果たせ、まずもって良し、としよう。


道内で2極化、札幌だけ人口増でそれ以外は過疎化
 2年に1度程度しか訪れない札幌だが、行くたびに街は変貌している。大通公園とテレビ塔を中心に、どんどん街が高層化している。今も190万都市とは信じられないほど、都心に広大な空き地があり(写真)、それを取り囲む塀には建築計画書が掲示されている。オフィスビルよりも、超高層マンションとホテルの計画がほとんどである。


札幌市街東の方向

 超高層マンションは、郊外からの、あるいは道内他都市からの転入者の購入をあてこんでいる。北海道は、道都の札幌こそ人口増加しているが、他は過疎化が著しい。
 僕の知人も、大通公園に近い都心部に住み替えたが、前に住んでいた地下鉄駅から徒歩圏の郊外マンションを売りに出したけど、購入した同じマンションの住人は、道内の他都市に住む老いた両親を呼び寄せるのに購入した。


札幌は都心部に医療施設や公共施設、文化施設のすべてが揃う
 なお知人の都心のマンションへの住み替えは、ここが地下道が発達しているからだという。冬は道が凍結して危険なのだが、都心に四通八達し、暖房が効き、もちろん雪のない地下道は、安全で便利なのだ。
 大通南の西の方にある安ホテルに1泊したが、そこを東に歩いて驚いた。札幌医大病院、NTT東日本札幌病院、中村記念病院……など、1ブロックごとに真新しい建物の巨大総合病院が軒を並べている。
 札幌は、東京ならターミナル各駅近くに分散している公共施設、文化施設が、ほぼ1カ所に集中し、しかもそのすべてが揃っている。さらに都心でも緑が多い。JR札幌駅から徒歩5分で、広大なキャンパスの北海道大学の正門前にも行ける(写真=正門近くのローンと、ちょうど大学祭だったので大学構内の南北を通るメインストリート両脇に模擬店のテントが出ていた)。


北大構内のローン

北大祭

 したがって道内から、磁石が吸引するように人を引きつけるのだ。超高層マンションの建設ラッシュは、前記のように玉突き的に道民を受け入れる。


ホテルもまた建設ラッシュ
 さらにホテル需要も、旺盛だ。札幌市街地は、開拓期に碁盤の目状に都市計画されたから、約100×100メートルのブロックが東西南北に連なる。大通のテレビ塔を中心に、10数ブロックで見ると、ほぼそのすべてにホテルがある、と言っていい。そしてなお、建設ラッシュは続いているのだ。
 札幌は、近頃はやりの外国人観光客(たぶん中国人が過半数)を最も早くから受け入れてきた。もう5年以上前から中国人観光客のマナーの悪さが話題となっていた。
 1日からの札幌行きでも、あちこちで中国人観光客を見た。爆買い現場も(写真)。


爆買い中国人


JRや市営地下鉄にPASMOが使えた!
 もう1つの驚きは、JRや市営地下鉄にPASMOが使えるようになっていたことだ。2年前は、そうではなかった。
 ただオートチャージはできない。そのため新千歳空港-札幌間は、快速エアポート号で37分なので、今回も利用したが、運賃が1070円なので、東京に居た時にオートチャージされていたPASMOの残額があっという間に無くなってしまった。あらためて別の機械で、紙幣を入れてチャージしなければならない。
 ただPASMO(JR東日本ならSuica)の便利さを、実感した。荷物を持った身で自動券売機に並んで、胸ポケットから財布を取り出し、紙幣と小銭を取り出して切符を買い、切符を自動改札に投入し……という手間・煩わしさが省けることは何よりである。


自然、魚、山……
 そしてこの街は、都心近くを流れる豊平川に、秋にはサケが上ってくる「自然」があるのだ。
 僕の泊まった都心のホテルも水道水は、冷たくてうまい。水もきれいで、さらにあちこちに緑と花が多い(写真)。


札幌駅近くのビルの植え込み

ライラック

 8日付の日記にも書いたが、地下鉄駅から乗り継ぎのバスに10数分も乗れば、藻岩山にも登れる。その地下鉄は、3路線もある。
 さらに新鮮で豊富な魚の美味しさ。
 冬の厳しい寒ささえなければ、永住しても良いほど魅力的な街、それが札幌なのである。


昨年の今日の日記:「ウクライナ、東部での隠れロシア軍の侵略と経済破綻の危機、侵略をやめないロシアの目的は」