1日から所用があって札幌に行ってきた。出かける数日前は、概ね晴天で、素晴らしい初夏の札幌を楽しめると思ったら、4日までオール雨か曇り。雨男も、ここまで徹底すると、ただ絶句。


天気予報の晴れを信じて登ったら途中から雨
 本当は、晴れていたら積丹半島に足を伸ばしたかったし、市の西部に立ち、深い自然林の茂る藻岩山に行きたかった。さらに、北海道博物館と野幌自然公園も訪問したかった。
 この季節、札幌はどこに行ってもいい、ただし晴れていれば――。
 というわけだ、3日朝、曇りで途中から晴れ、の天気予報を信じ、曇天のもと、何とか慈恵会病院入口から藻岩山登山だけは強行したが(写真=登山道入り口)、馬の背辺りを過ぎた所で何と雨が降り出した。


藻岩山登山口


お地蔵さんが登山者を励ます
 途中には、2、3体ずつの苔むした古いお地蔵さんが、登山者を励ましてくれる(写真)。32番札所のお地蔵さんが最後で、後はすぐに頂上だ。


馬の背付近のお地蔵さん

お地蔵さん

 雨は少しずつ勢いを増し、その32番を超え、何とか山頂に達した時は、本格的な降りだ。晴れていれば、市街が一望できるはずが、ほぼ何も見えない(写真)。


藻岩山山頂

 ただ登っただけ。
 鬱蒼とした自然林の緑の美しさ(写真)、そして登山道の途中に31カ所あるお地蔵さんの与えてくれる安らぎが記憶に残っただけだ。


原始林


下山は足を滑らせないように細心の注意で
 下山は、さらに悲惨で、道がすっかり濡れ、道の真ん中に流れが出来、足が滑らせないように注意しつつ、小刻みに歩く。おかげで元来た登山口まで、登りと同じ1時間10分もかかった。
 足こそスニーカーをはいていたが、上はジャケットでズボンは綿パン。初め曇天、後、雨天をついて登ってくる登山者は、みんなちゃんとバチッと決まった登山姿である。呆れられたのではないか。
 平日で悪天候なのに、ひっきりなしに人が登り、あるいは下山してくる。これが好天の日曜なら、長蛇の列であろう。


高層ビルに阻まれない限りは市街からも見える、190万都市の夜景は有名
 藻岩山の紹介が遅れた。標高531mとさほど高くはない。しかし190万都市の市街地に近く、山頂からの絶景、そして途中のミズナラ、シナノキ、ハリギリ、オニグルミ、ハルニレ、カツラなどの落葉樹林がうっそうとした緑陰を楽しめる山は、日本にもそうはないだろう。なんでも200万年前までは噴火をする火山だったという。
 高層ビルに視界を阻まれない限り、晴れていれば大通公園など市内中心部からも見える。そして前述のように決した高い山ではないので、市民に愛されるのである。
 北海道外から来る観光旅行の人たちには、手軽に頂上まで登れるロープウエーがある。また山頂行きの道路もある。昔は有料道路だったが、今は無料ではないか、と思う。
 市民が道外から来る知人を案内する最高のスポットで、ここからの札幌市街の夜景は有名だ。


2年前に続き、今回もアンラッキー
 僕にとって、実は2014年10月の挑戦を脚の怪我で円山にスケールダウンして以来のリベンジの登山であった(2014年10月13日付日記:「脚の痛みをこらえて札幌の円山に登る;紀行」を参照)。
 ただ藻岩山自体は、初めてではない。過去に、ロープウエー、車、そして徒歩で、それぞれ少なくとも1回ずつ、登っている。
 それが、またしても雨にたたられてしまった。今度こそ、いつの日か、晴れた藻岩山に登りたい。


昨年の今日の日記:「韓国をパニックに陥れているMERS(中東呼吸器症候群)は危険か;生物学、医学」