1日から4日まで所用で札幌に行っていて、この間、あいにく天気は、雨続き。雄大な自然に触れる機会は著しく減殺された。

札幌の寿司屋ベスト20の中の唯一の回転寿司「花まる」
 さすればせめて魚、である。最初の晩は、友人と何と言うことはないそば屋に入ったが、次は刺身(写真=豪華舟盛り8点盛り)とホッケの焼き物を食べに、2年前に入って旨かった炉端焼きに行った。ただ2年前に比べれば、客が少なく、味はやや落ちた。


刺身舟盛り

 そして最終日の晩は、やはり寿司屋である。行きたい所があったのだ。
 出発前、食べログを見て、驚いた。ベスト20には、1位から1人あたま1万から2万の店が並ぶ。東京なら旨い寿司屋は最低でそれくらいは出さねばならないが、札幌ではそれはないでしょう、と上から順に見ていくと、14位に回転寿司が行き当たった。
 それが、「根室花まる JRタワーステラプレイス店」である。ここだけ他店より値段の桁が違う。安いのは、回転寿司だからである。ちなみにベスト20の中で、回転寿司はここだけだ。

札幌の人はみんな知ってる店
 北海道の回転寿司を、本州のチェーン店回転寿司とは、質的には似て非なるもの、と言える。何しろ魚の本場だから、ネタはほとんどが冷凍ではなく生、である。本州の回転寿司のような冷凍物を解凍し、ネタがシャリの上にちょこっと載っているようなものではない。
 札幌の回転寿司の中でも花まるは、抜きんでた人気を誇る(らしい。札幌に行って知人と話したら、誰でも知らない人がいないほど有名らしい。その代わり並ぶのだそうだ)。
 食べログのコメント欄を見ると、恐ろしいほどに並ぶという。ただ希望によっては、順番が近く付くと携帯で連絡してくれる。並んでいてもいいけれど、その間、JRタワーステラプレイスの他の店などをのぞいていてもいいし、どこかでお茶してもいいわけだ。

奇跡の10分待ち――30分待ちを覚悟したが
 そこで僕は、最終日の晩、と言っても夕方の5時ちょっと前に店に行った(写真)。


花まる店頭

 入り口に設置されている順番待ちの機会をピコピコと設定し、ほどなく番号札が出てきた。すると平日だったからか、せいぜい12、13番目くらいであった。
 次々と出てくる客もいるので、これなら待っていようと、ウエイティングかたがた観察していると、次々と番号札の機会の前に客が来る(写真)。大きなスーツケースを持っている若者もいるので、本州からの観光客だ。


花まるの寿司

 待つこと、ほぼ10分。順番が来た。これは予測より早い。食べログのコメント欄では5時に行っても30分待ち、とあったし、札幌の知人によると、5時に行って入れたのはやっと6時という話だった。

獲れたてのイカ、時知らずは絶品
 回転寿司店らしく、寿司が回っている。好みの寿司が回っていなければ、握っているお兄ちゃんに注文してもいい。獲れたてのイカ、時知らず(春から夏にかけて獲れる脂ののったサケ)は絶品で、次々と北海産のネタが載った皿に手が延びる。一般にネタが大きく、シャリからはみ出している(写真)。
 ただ回転を良くするためか、酒の種類は少ない。ビールと日本酒などがあと3種で、焼酎はない。寿司だけ食べたからお帰りください、というコンセプトだ。
 旨かった。腹一杯食べて、お帰りの勘定は、1人2000円ちょっと。驚くべき安さ、である。
 札幌に行く機会がある方(かつ後ろに予定のない方)にはお勧め、である。

昨年の今日の日記:「バルト3国紀行19:コウノトリのつがいのいる平和な草原;3.5万年前のオオカミ骨からDNA」