前に日記でも触れたが、南部アフリカに来て初めて、ここで添乗員氏から「禁足令」は出なかった。街を歩いても安全だということだ。
立木の肖像写真は隣国の大統領
そしてこれまた意外だったのは、街のどこにも独裁者ロバート・ムガベの肖像画が見られなかったことだ。
ホテルすぐそばの公園の一角の木に、肖像写真が貼り付けられている。ムガベかと近寄って見れば、これがなんと隣国ザンビアのマイケル・チルフヤ・サタ(Michael Chilufya Sata)大統領のものだった(写真)!
後でホテルに戻ってしげしげと観察すると、レセプションの一角にわずかに1枚、ライオンの写真と並んで、ムガベの肖像写真が掲額されていた(写真)。それだけだ。北朝鮮ならず者集団のような肖像写真オンパレードを想像していたら、だいぶ違った。
野党もだらしなく、人材が枯渇か
これなら南アでの故ネルソン・マンデラ氏の方がよほど露出度があった(我々が訪れた時は、氏はまだまだ存命だった)。
マンデラ氏のような尊敬を、ムガベがジンバブエの国民から受けていないことが分かる。国を破綻させたのだから、当然か。
それでも昨年夏に6選されているのは、不正選挙であるにしろ、野党にも人材がいないということなのだろう。道ばたで職なしの若者が売っている超高額ジンバブエ・ドル紙幣(今は無効)の示すウルトラハイパー・インフレで、目先の利く人材は、とっくに南アやイギリスに逃げ去ってしまったのだ。
隣国の大統領の写真を立木に貼り付けるのは、ムガベだけでなくだらしない野党への抗議の意味もあるのだろうか。
夕方はザンベジ川のサンセット・クルーズへ
さて、6日目のこの日は、移動日だったが、唯一のアクティビティーが、夕方からのザンベジ川のサンセット・クルーズである(写真)。
ホテル出発は、現地の時間で4時だという。ヴィクトリア・フォールズ空港からホテルに到着したのが2時頃だったから、シャワーを浴びたりしていてほとんど時間はない。
メインストリートに真新しく小ぎれいなスーベニアショップが軒を連ねている。のぞいてみたがったが、時間がない。
3連泊もするのだから、いずれ時間がとれるだろう、と思って、街中散歩を途中で切り上げ、早々にホテルに戻った。
昨年の今日の日記:「首都圏に困り者の雪は実は『天からの贈り物』」