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 南部アフリカ周遊の旅に行っている間に、2020年の東京五輪開催が決まり、シリア、アサド政権によるサリン攻撃に対するアメリカ、オバマ政権の腰砕けが起こった。

2020年東京五輪に拍手、しかしシリアへのオバマ氏の対応に失望
 前者のニュースは、最初に宿泊したケープタウンのヒルトンホテルで、宿泊第1日目の翌朝のCNNニュースで知った。昨日にも記したように、スターリニスト中国の南アでの存在感が圧倒的で、中国語放送があるのに、NHK国際放送はない。朝食で集まった人たちに知らせたら、大歓声が起こった。アベノミクスは、これでさらに勢いを得るだろう。
 アサド政権制裁の腰砕けは、英字新聞で知った。ヨーロッパやアメリカの主要都市なら、日本語3大紙の現地印刷新聞が売っているが、さすがに南部アフリカでは売っていない。昨年行った南米でも、今年2月末に行ったメキシコでも、同様だ。
 英字紙になると、日本のニュースは皆無に近いが、国際的動きは分かる。
 オバマ大統領の腰砕けは、この人物の過去5年間の優柔不断さによってよく分かっていたので、「さもありなん」と得心した。


独裁者は約束を守らない
 ロシアの支援で、アサドは化学兵器を国際管理に移すと約束したが、化学兵器の申告はアサド政権が行うので、独裁者が約束を履行したためしはないことを考えれば、アサドの延命と時間稼ぎに利用されるだけだろう。しかもアサドは、反体制派への弾圧手段である航空機、ミサイルは無傷で済んだ。アサドは、米ロ合意に何の痛痒も感じていないだろう。
 そしてこのオバマ大統領の裏切りは、世界の独裁者に「化学兵器を持てば、政権を延命できる」という悪い教訓を与えた。北朝鮮ならず者集団が、決して核兵器開発をやめないことと同じ理屈だが、北朝鮮ならず者集団やイラン・イスラム原理主義政権も核開発への自信を深めさせたことは間違いない。


ロシアに大きな借りを作ってしまったオバマ氏の失敗
 オバマ大統領の裏切り・二枚舌は、世界の独裁に抵抗する人たち、人権のために闘う人たちへの限りない裏切りであり、自由の守護者としてのアメリカの威信は地に墜ちた。さらにシリア制裁攻撃に議会の承認を得られそうもなく窮地に陥ったオバマ大統領を、ロシアのプーチン政権が助け船を出した形になったので、オバマ大統領はロシアに大きな借りを作ってしまった。
 今後のアメリカ外交は、独裁政権制裁を公約した裏切りとロシアへの借財の2つによって、大きな制約を受けるに違いない。


ケープタウンに到着すると、テーブル山山頂に雲が
 さて、のべ一昼夜以上もかけて、えんえんとやってきたケープタウンだが、天候が思わしくない。
 ケープタウン市民は、市街のすぐ南に聳え立つテーブル山の様子を見て、天気を知る。
 テーブル山は、その名のとおり、テーブルを立てたような山で、普通の山のように山頂は円錐形ではない。スパッと真横に切ったように、山頂は平坦だ。それでも標高は1087メートルもある。山頂には、自分の脚で登るか、ロープウエーで行くしかない。自動車道がないのだ。これも、環境保護のためというから、いかにも南アフリカらしい。
 そのテーブル山が、空港に着いてから向かう途中、帽子をかぶったように上部が霧に隠れているのだ(写真上)。

 このままでは、山頂から何も見えない。雲が降りてくれば、市街地も雨となる。


雲は晴れた! いざ山頂へ
 ところがその心配は、杞憂に終わった。バスで、ロープウエー乗り口まで行くうちに、少しずつ雲が晴れ、山頂がすっかり姿を現したのだ(写真中央)。
 現地ガイド氏(女性)によると、1年の半分はロープウエーが動かないという。南アは、どこでも風が強い。強風の日は、晴れていても危険だから運休する。雨が降れば、やはり運休だ。
 だから行ける時に行く方がいい、と向かったのだが、果たして正解であった。
 このロープウエーは、脚で登る以外はこれしかないので、長蛇の列だ(写真下=ロープウエー乗り場。実際はエレベーターで登って、乗り場に行く)。
 しかも珍しいことに、3分ほどの登攀中、床が回転し、搭乗者は居ながらにほぼ景色の全体を見られる。
 ロープウエーを待つ間、雲は完全になくなった。待つ時間の長さが長かった。


昨年の今日の日記:「スターリニスト中国で反日暴動なのになぜ台湾は平静なのか、民主主義の有無の決定的な差;中国漁船1000隻が尖閣海域へ」