kawanobu 画像1

kawanobu 画像2

kawanobu 画像3


やはり月曜発行の週刊誌を賑わわせる
 さて、昨日の月曜日は主要な総合週刊誌の一斉発売日である。
 週刊誌、月刊誌が、ほぼ同じ曜日、同じ日に発行されるのは、雑誌を販売する書店・キオスクの事情による。似たような性格の雑誌がバラバラに配本されてくると、受ける書店やキオスクは売り場に並べるのが煩雑になるからで、それは同時に雑誌を書店に流す取り次ぎ会社のトーハンと日販にも煩雑となり、ひいては出版社にも販売機会ロスを生じるからだ。
 総合週刊誌が月曜日に、また特定読者層向け月刊誌がすべて同じ発売日で足並みを揃えるのは、こうした事情による(ただし木曜日発行の週刊文春、週間新潮だけは、歴史的経緯から例外である)。
 で、予期したように、昨日発売の各誌とも結婚詐欺殺人事件と松戸女子大生殺人事件を、詳しく報道している(また各誌とも、民主党批判の記事を特集している。ネタが共通するのは、読者の関心がどの辺にあるかを推察させる)。新聞やNHKが報じないから、事件を知ろうとすれば週刊誌に頼らざるをえない(思えばこれは異常なことではないだろうか?)。
 特に結婚詐欺殺人事件の木嶋佳苗の人となりと事件の経緯には、かなり力を入れて報じている。週刊誌ネタには裏付け不明の与太記事も多いが、いちおう各誌を読み比べて、確からしいと自分なりにフィルタリングした事実を、続報として以下、箇条書きにしておく。

名家出身だが詐欺の前科あり
▽木嶋佳苗の実家は酪農の街の別海町で、祖父は司法書士、村議、町議で活躍し、14年間も別海町議議長を務めた名士。また父も、行政書士を務めつつ、北方領土を訪問するビザなし訪問団の団長も務めたことがある。名家でも、ハズレは出る。
▽田舎町でくすぶるのを嫌い、上京後に東洋大学に進学するが、学費未納で中退。
▽03年にその2年前の詐欺事件の件で、逮捕・起訴され、懲役2年6月、執行猶予4年の判決を受ける。
▽家賃20数万円の高級マンションに住み、ベンツを乗り回し、ブランド物を揃え、高級料理教室に通う。菓子作りの腕は確かに上手だったらしい。
▽七輪・練炭・着火剤をネットで購入していた。
▽木嶋の銀行口座にほとんど金はなく、9月初めに中年男性から70万円を詐取しようと試みるが、内偵していた埼玉県警から詐欺容疑で逮捕され未遂に終わる。逮捕容疑は、婚活サイトで知り合った40代男性と50代男性から、それぞれ約130万円、約190万円を詐取した疑い。松戸で70歳男性の不審死した事件で千葉県警も、内偵していた。
▽木嶋と関わった後に命を落とした男性は、分かっているだけで6人に及ぶ。
▽容疑濃厚な4人の男性から詐取した金額は、以下のとおり。死亡時期の新しい順。富士見市の駐車場で練炭による一酸化炭素中毒で死亡した男性(41歳)=500万円、野田市の自宅が全焼した男性(80歳)=180万円、青梅市の自宅で一酸化炭素中毒死した男性(53歳)=1700万円、松戸市の自宅で倒れていて心臓発作による死亡として処理された男性(70歳)=7400万円。あと2人は不明。
 木嶋佳苗の名前も顔写真も、いずれの週刊誌に掲載されている。にもかかわらず今なお、全国紙とNHKは、報じない(写真上と中は、木嶋が運営していたブログ「かなえキッチン」と中学時代の木嶋佳苗。ちなみに一昨日の写真は、高校時代の卒業アルバム写真からとったものと判明した)。

たった1カ月半のうちに若い女性8人を殺した大久保清クラスの極悪犯?
 私は、この一連の疑惑を見て、性別こそ異なれ、1971年3月末から同年5月10日まで、たった1カ月半の間に、16歳から21歳までの若い女性8人を次々に強姦し、殺害した犯罪史に残る色情狂殺人鬼の大久保清を思い出した(写真下=殺害した女性の埋めた場所の発掘に立ち合う大久保。今ではこうした写真は撮れない)。
 大久保は、スポーツカーを乗り回して、若い女性を片っ端から誘い、車に乗せたうえで強姦、抵抗された女性は殺していた。逮捕直前の2件の殺人では、21歳の女性を連日殺している。まさに狂ったように、女性を誘い、殺害していたのだ。逮捕が遅れれば、さらに多くの犠牲者が出たのは確実である。
 もし木嶋が6人、あるいはまだ埋もれているさらに多くの男性を殺しているとすれば、犯状は大久保清と匹敵するきわめて凶悪なもの、となる。戦後犯罪史に記録される犯罪となろう。メディアは、それでもまだ実名と顔写真の報道を控え続けるのか?
 逮捕・起訴された場合、裁判員裁判に付されるが、男を騙した手練手管で男性裁判員まで籠絡するだろうか。