では始めましょう。
川合の「カーリング観戦講座」。
第一回目は、「ストーンの飛び方」です。
このブログで、オリンピック3位決定戦のラストストーンについてを検証しているので、
まず、
その話が良く分からない、という人に向けての解説です。
字で書いても分かりにくいので、図にしました。
左側、角度の解説はこれで間違いないと思います。
右側、推進力の分割については、イメージ、です。
数学的な正しい計算式はこうでないかもしれませんが、
カーリングの試合を見ていて、パッと考える時にはこんなイメージでいいと思います。
ということで、薄く当てた場合と厚く当てた場合の動きのイメージはこうなります。
というように、
「石の割れ方(離れる角度)は、必ず90゜」
ということをまず覚えてください。
そして、
薄く当てた場合は、シューター(投げた石)の方が強く動き、ヒットされた石の動きは弱い。
厚く当てた場合は、シューターの動きは弱くなり、ヒットされた石が強く動く。
ということです。
これの極端な例が「ノーズヒット」(鼻先に当てる)と呼ばれる、的になる石のド真ん中にヒットした場合です。
この場合、
シューターの90゜のラインが進行方向に対し完全に直角となり、推進力はゼロになります。
つまり、シューターはロールせず静止し、全ての推進力が当たった石に移動する、ということになります。
これの逆が、チップよりももっと薄い、「ほんの僅かに触れた」という状態ですね。
その場合はシューターの進路は変わらずに真っすぐ行き、当てられた側も全く動かないです。
ですが、これは見た目には変化がないので、「当たらずにギリギリをすり抜けた」というように見えると思います。(笑)
まず、これをおぼえてください。
これが分かると、ハウス内の石の動きが分かるようになり、
選手が集まって何を考えているのか、
このショットの指示は何を狙っているのか、
を深く理解することができると思います。