いすゞ、ベトナムで新モデルピックアップ投入をします。
ベトナムのピックアップ市場の躍進はさらに続くことになりそうですね。
いすゞベトナムは10日、ピックアップトラック「D―MAX」の2017年モデルをホーチミン市で発表した。17年1月から導入される予定だった欧州排ガス基準「ユーロ4」のディーゼル車への適用が18年に延期されたことを受けて、新モデルも従来基準「ユーロ2」に対応したエンジンを採用している。
(記事抜粋)
『ベトナム政府はガソリンとディーゼル車ともに1月からユーロ4の適用を目指していたが、ユーロ4に適合する燃料に関して国が基準を示していなかったため、ベトナム自動車工業会(VAMA)の要請を受け、ディーゼル車への適用は直前に延期された。
いすゞベトナムは、ユーロ4対応車へのユーロ2適合ディーゼルの給油は長期的にエンジンに悪影響を与えるとして、「ギリギリまで政府の判断を待って」(販売責任者)、ユーロ2対応のD―MAXを投入した。
17年モデルは内装と外観に小幅な変更を加えたほか、新たなグレードとしてオフロード向け「タイプZ」を追加し、3タイプからなるラインアップとした。価格は6億6,000万ドン(2万9,000米ドル、約342万円)~8億4,000万ドン。
D―MAXは商用車に分類され、タイなどでは農村で農作物の運搬などに使われているが、ベトナムでは都市部のファミリー向けの利用が多い。
■「国内最長の保証期間に」
同販売責任者によれば、新モデルの販売におけるポイントは保証期間だ。従来は3年もしくは走行距離10万キロメートルまでだったが、5年もしくは走行距離20万キロと小型商用車としては国内最長の期間に設定した。既存の燃料に適合したユーロ2対応エンジンを採用していることを踏まえ、「自信があるから保証できる」という。なおユーロ4に適合したディーゼル燃料をユーロ2対応エンジンに使うことは問題がない。
いすゞベトナムは今年、スポーツタイプ多目的車(SUV)「MU―X」の新モデルも5月に発売するほか、営業網の整備も進める。D―MAXやMU―Xの販売などを手掛けるディーラー店「Dスクエア」を7カ所に新設する計画でいる。』
http://www.nna.jp/articles/show/1556812
以前は、セダンやSUVに押されていましたが、ベトナムではピックアップトラックが一昨年あたりから人気になってます。人気の理由としては、日常の足としてだけでなく、ビジネスにも、週末のレジャーにも使える汎用性の高さのようです。各社、トヨタはハイラックス、フォードはレンジャー、マツダはBT-50、三菱はトリトン、日産はNP300 ナバラ、シボレーがコロラド、そしてイスズD-Maxなど。
今回の新モデル投入でベトナムピックアップ市場の躍進はまだまだ続きそうな感じがしています。
<川崎大輔 プロフィール>
大学卒業後、香港の会社に就職しアセアン(香港、タイ、マレーシア、シンガポール)に駐在。その後、大手中古車販売会社の海外事業部でインド、タイの自動車事業立ち上げを担当。2015年半ばより「日本とアジアの架け橋代行人」として、Asean Plus Consulting LLC にてアセアン諸国に進出をしたい日系自動車企業様の海外進出サポートを行う。専門分野はアジア自動車市場、アジア中古車流通、アジアのアフターマーケット市場、アジアの金融市場で、アジア各国の市場に精通している。経済学修士、MBA、京都大学大学院経済研究科東アジア研究センター外部研究員。