毎年シベリア抑留の記録や表現などに関わる分野で、功績のあった方に贈る「シベリア抑留記録・文化賞」の今年度(第9回)の受賞作品・受賞者が決まり、賞の贈呈式と記念講演会に、わたくし川田龍平が伺い文化賞受賞者の皆様へ、お祝いの挨拶を致しました。



今日は「シベリア抑留記録・文化賞」の前に、受賞者の吉田欽哉様が、川田龍平事務所に訪ねていらしてくださいました。



旧ソ連軍に投降した多くの日本兵や一部の民間人は、「トウキョウダモイ」(東京へ返してやる)と言われましたが、実際には日本へ送還されることなく、シベリアをはじめとするソ連領地内へ強制連行されました。その数はおよそ60万人といわれ、遠くはウクライナやジョージア(グルジア)、ウズベキスタンやカザフスタンなどの中央アジアまで連行され、意に反する強制収容所(ラーゲリ)での生活を余儀なくされました。

 

ユネスコ憲章の前文には「戦争は人の心の中で生まれるものだから、人の心に平和のとりでを築かなければならない」とあります。

厚生労働省では、ロシア政府等から提供された抑留中死亡者の名簿について、日本側資料との照合調査を行い、名簿に登載されている死亡者の特定に努め、特定できた死亡者の関係遺族に対して、都道府県を通じて名簿の記載内容をお知らせしております。
 ロシア政府等に対し、未提供名簿について、更なる調査・資料提供を要請しております。

 

本年6月8日の参議院厚生労働委員会において、現在九十七歳になられ、慰霊碑を建立された吉田欽哉さんからいただいたお手紙を紹介し、「シベリアで亡くなられた方々の遺骨収集について」の質問に対し、加藤勝信厚労大臣から、「外務省と連携し対応していく。工夫・努力してロシアでの遺骨収集事業の早期再開を目指す」旨の明確な答弁を戴き、その後、シベリア抑留日本人死者の資料収集については、ロシア側への送金を「人道的事業」とすることで資料の入手に至りました。

 

いのちを守る 参議院議員 川田龍平 拝