「戦後78年・第21回シベリア・モンゴル抑留犠牲者追悼の集い」の開催に当たり、立憲民主党を代表し、一言、ご挨拶申し上げました。






過酷な抑留生活の中で亡くなられた方々に謹んで哀悼の誠をささげます。また、ご遺族の皆様に衷心よりお悔やみ申し上げます。さらに、戦後長らくご労苦を経験されてきた元抑留者の皆様、ご家族、その方々を支援してこられた皆様に心より敬意を表します。

 

残念ながら、抑留中に亡くなられた方々の特定や遺骨収集は、コロナ禍やロシアによるウクライナ侵略によって停滞してきました。困難な状況は続いていますが、国は抑留中に亡くなられた方々の特定や、強制抑留の実態解明に全力で取り組んでいかなければなりません。

 

本年6月8日の参議院厚生労働委員会において、現在九十七歳になられ、慰霊碑を建立された吉田欽哉さんからいただいたお手紙を紹介し、「シベリアで亡くなられた方々の遺骨収集について」の質問に対し、加藤勝信厚労大臣から、「外務省と連携し対応していく。工夫・努力してロシアでの遺骨収集事業の早期再開を目指す」旨の明確な答弁を戴き、その後、シベリア抑留日本人死者の資料収集については、ロシア側への送金を「人道的事業」とすることで資料の入手に至りました。

 

また、遺骨収集の集中実施期間を五年間延長するため、「戦没者の遺骨収集の推進に関する法律」を全会一致で改正しました。「遺骨収集法」「戦後強制抑留者に係る問題に関する特別措置法」に基づき、祖国に帰りたくても帰れず、無念の想いで極寒の地で亡くなっていった方々のご遺骨について、一日も早く、一柱(ひとはしら)でも多く日本に帰還できるよう、国は粘り強く取り組んでいかなければなりません。加藤大臣からは、「一柱でも多くのご遺骨を収容しご遺族にお返しできるよう、さらに全力を尽くしていきたい。」との答弁していただきました。

 

抑留された方々が極寒の地で、過酷な強制労働に従事させられた多大の苦難を風化させないよう取り組んで参ります。

 

先般、映画「ラーゲリより愛を込めて

https://lageri-movie.jp 」を拝見し、遺書を持ち帰ることも許されず、帰還者が遺族の方々へ口頭で伝えたシーンには、思わず涙が止まりませんでした。シベリア抑留体験者、存命の方の、平均年齢が既に100歳になります。このような悲劇が二度と起きないよう、後世にしっかりと伝えていく責務を果たし、憲法の平和主義に基づき、日本と世界の平和のためにたゆまぬ努力を続けて参ります。

 

最後に、シベリア・モンゴル抑留の犠牲者の方々のご冥福と、元抑留者の皆様、ご家族の皆様のご健勝を心よりお祈り申し上げ、追悼の言葉とさせて頂きました。



 

いのちを守る参議院議員 川田龍平 拝