自民党の杉田水脈議員の
「生産性がないLGBT」発言を聞いて、
すぐに頭に浮かんだのは、
ちょうど2年前の今日起きた
津久井やまゆり園事件のことだ。

 

神奈川県相模原市の障害者施設

「津久井やまゆり園」

元職員の男性に

障害者19人が殺された事件。

 

あの犯人も障害者に対し、

「生産性がないのに税金を使うのはおかしい」と

全く同じ主張をしていたことを

覚えているだろうか。

 
今回の杉田議員のLGBT発言は、
瞬く間に国内外に拡散し、
すでにBBC,CNN、アルジャジーラなど
各国のメディアに取り上げられ、
障害を持つ当事者からも
強い抗議の声が上がった。
 
何故こんなにも多くの人が反応したのか。
 
「生産性がない」という物差しは、
LGBTや
障害者だけでなく、
子どものいない夫婦、
欲しくてもできない夫婦、
高齢者や
難病患者、
精神疾患に苦しむ人、
どうにもならない事情から
社会に出てゆけない人など、
様々な立場の人々に、
同じことを感じさせるからだ。
 
そしてそれを、
国の仕組みを作る
公的な立場にいる人間が
口にすることは、及ぼす大きさが違う。
 
ナチス・ドイツの「優生思想政策」は、
精神障害者や
難病患者、
同性愛者などを
「国家に価値をもたらさない国民」として、
ドイツ国内で20万人以上、
ヨーロッパ全体で約30万人が
ホロコーストの犠牲になった、
 
政治にとって
最も大事な「思想」の部分が
歪んだ時に、
社会はおかしくなってゆく。
 
それを当たり前だと許す事で、
その価値観は正当化され
ますます力を持って
人々の間に浸透していってしまう。
(ナチスを支持したのはごく普通の中産階級の労働者だった)
 
だからこそ
障害者を狙ったやまゆり園事件や
政治家の差別発言に
自分は断固抗議し続ける。
 
「生産性」や「スピード」や「経済効率」で
人間の価値がはかられる
今の日本のこの空気は、
声を上げない限り
年々濃くなってゆくからだ。
 
かつて日本にも優生保護法が存在し、
知的障害などを理由に
強制不妊手術が行われていた。
法律は1996年に廃止されたが、
国として、反省し謝罪し、
賠償するまでには至っていない。
 
いま超党派で作っているのは
旧優生保護法下での
強制不妊手術について、
国による謝罪と賠償を行うための
法律だ。
 
人間は、生きてるだけで価値がある。
けれど
ありのままの自分でいることを
最初から否定される環境なら
その実感を持つのは難しい。
生きづらくなり、心は簡単に折れてしまう。
 
自分も病気の事がバレるのが怖くて
毎日学校でビクビクしていた時代があった。
自分らしくいる事が恐怖になる社会は、
全力で変えていかなければならない。
 
誰もが
抱えている条件に関係なく
この国に生きててよかったと思える環境。
法律は、その入り口になる。
それを率先して目指していくのが
国や政治家の一番大切な仕事ではないか。
 

🐲命を守る参議院議員 川田龍平🐲