スマホアプリを使ったC2Cメルカリの年初来の株価です。

メルカリは年初来安値を更新(4月3日) のフォローアップです。

 

2024年1月4日の始値は2,558円、4月5日の終値は1,822.5円で、▲29%ので下落率です。

 

メルカリは2013年の創業です。2021年の最高値は7,380円でした。もはや、「新興企業」ではありません。なぜ、無配を続けるのでしょう。下は決算短信です。

 

 

私はメルカリに対しては「辛口」です。オーナーが創業者なので交代はないでしょう。経営戦略の見直しはできるでしょうか?オーナーのY氏は米国では 'One of them'、その他の大勢なのでしょう。

 

以下は再掲です。

(4:30PM、以下コメント追記:各個人が不用品を処分する方法として米国ではガレージセール、日本ではバザーがあります。ブランド品は古物商からなら信用できますが、現物を実際に見ないと問題が発生します。古書のような形態はC2Cに向いていますが、昔ながらの古書店かあります。フリマアプリの画面では商品の品質は確認できません。通常は相対取引で商品の価値が決まります。欧米の稀覯(きこう)のオークションや魚市での「鮪(まぐろ)」のセリに代表されるように美術品ではキュレーター、鮮魚では仲買人が「目利き」のプロです。メルカリにはキュレーター、本物の鑑定士は何人いるのでしょう。)

 

私は2018年12月から2019年8月にかけて下記のブログを書きました。

メルカリはバーチャルだったのか①(12月18日)

メルカリはバーチャルだったのか④(8月11日) 

メルカリはバーチャルだったのか⑤(8月17日)

 

④で株価の動きを見ました。昨日の株価は2,042円でした。私は出品者(M)と購入者(N)の「M × N」のビジネスは規模が大きくなればなるほど、流通チャネルが2乗になるので、ビジネスモデルとしては難しいことを指摘していました。

 

以下も再掲です。

私は、メルカリリアル店舗がない代わりに、巨大な情報システムの構築が必要だと考えています。ネットショッピングのアマゾンはB2Cビジネスなので、商品にはコードが予め割り振られていますし、数は顧客数(ユーザ数)よりははるかに少ないです(N : n (Nは販売者の数、nは顧客の数))。それに対して、C2Cビジネスは、商品コードが割り振られていないもの、汚損、使用程度の異なる中古品など種々雑多です。最近は7月にあった京都・祇園祭の粽(ちまき)が出ていました。昨年は、「甲子園の土」が出ていました。それぞれに、画像を元にして「固有」の商品コードを付しているのでしょうか?

(※ 新品のDVD、ゲームソフト、本を例にすると、売れ筋の商品を大量に発注して仕入れ原価を下げ、日本であれば全国数カ所の配送センターに分散しておけば、商品コードは単一ですみます。データベース設計では、「再利用」できることが「肝」です。

また、利用者(ユーザ)が3倍になると、C2Cでは3 x 3で9倍になります。かかる費用は10倍にはなりませんが、DBサーバの負荷は10倍になるので「スケールアウト」で設計しても大変です。十年間でざっと千億円以上と見ています。

※ 専門雑誌の"Web+DB Press"は十数年前は仕事で読んでいましたが、メルカリのエンジニアは優秀なようです)

 

まともな情報システムを作るには、恐らく100億円オーダーが必要です。さらには、ここ1、2年で更新しないとパンクすると危惧しています(要確認)。現在、純資産は約500億円なので、PBRが2倍として、株価は千円以下が妥当と考えています。(新規のビジネスが立ち上がらない場合)

 

アマゾンが強いのは、自前でソフトウエア開発センター、データセンターを運営していて、配送センター(物流センター)があることです。