昨日のADRは688円(4.95ドル)でした。楽天(4755)の上値は680円以下?(8月31日)の続きです。株価の上値、下値の抵抗線は設定が難しいです。私は上値を700円、680円、650円、…と設定しています。タイトルで「680円以下」と書くのは風説の流布にもなりますが、テクニカルな株価の推移(売買高、信用倍率、移動平均線)と情報通信業に土地勘があることから書いています。

 

株式投資は investment であって、投機=speculation ではありません。普通に、財務諸表が理解できれば投資先は選別できます。

 

楽天(4755)の2Q決算発表前の8月10日の終値は671円でした。今日の始値、高値、安値は

  • 668円、671円、660円(10:26)

でした。出来高は約480万株でした。下は直近1カ月の株価の推移です(明日、差し替えます)。何故か2Q発表の翌営業日の12日から上昇し、>700円の売買高は約9,500万株、先週末までの売買高は約1億5千万株でした。

 

 

株価の推移だけを見ると、当面の上値は680円以下です。上のチャートに680円を赤線で示しました。移動平均線では5日移動平均<25日移動平均です。

 

(3PM、追記)

終値は660円、出来高は約870万株、VWMPは662.8円でした。

 

Amazon で買った「官邸vs携帯大手…」(堀越功、2020年10月12日発行、日経BP社出版、216頁)を読みながら考えています。

amazon での買物⑮ 官邸vs携帯大手(8月30日)

堀越功氏は日経クロステック先端技術副編集長です。楽天の三木谷社長が携帯キャリア参入を表明した2017年12月14日から菅義偉官房長官が内閣総理大臣に就任する2020年9月16日までの千日をまとめています。

 

私は法令根拠のない「官製値下げ圧力」を全く評価していません。楽天の三木谷社長は、4G、5Gの基地局建設で1兆円規模の設備投資が必要なことを理解していたのでしょうか?6Gでも設備投資は必要です。これまでに、米国の3大携帯キャリアの設備投資額、ドイツのドイツテレコム(Deutsche Telekom(米国のTモバイルの主要株主))と第4の携帯キャリアの1&1(1 und 1)の業績と株価について書きました。欧米でもフランスのように第4の携帯キャリアが成功している例もあります。フランスの場合は通信設備の共用ができるようです(要確認)。日本は携帯キャリアがそれぞれ基地局を設置しています。4つなら「四重投資」です。NTTKDDIソフトバンクが3社で「寡占状態」で「ナッシュ均衡」と呼ばれる不合理な価格設定があったのかもしれません。日本では携帯キャリアの(MNO)の契約件数は頭打ちです。第2の携帯電話はMVNOで事足りると考えています(要確認)。楽天モバイルの経営が黒字化するには、契約件数は2千万件で、設備投資額を抑える必要があります。

 

菅義偉元首相が官房長官時代から携帯電話料金の値下げに執心だった理由は分かりません。通信品質を議論することなく、単に欧米との価格差を議論しても無意味だと考えています。楽天モバイルがユーザー当たりで月額3千円で黒字化できるのかどうかは分かりません。共用することを考えるのが先決です。

 

(5:30PM、追記)

楽天株はナンピンして、平均取得価格を885円にして単元株だけ保有しています。▲22,500円のマイナスです。信用売りして買い戻ししていない分がプラス数千円です。いっそのこと、600円以下になればとも思います。

 

米国の証券会社の2社は29、30日で合わせて約百万株を売り越しているようです。どうしても680円以上にはならないようにしているようです。「買い方」と「売り方」との睨み合いです。

 

8月下旬からいくつかニュースがありましたが、肝心の8月末の契約件数が分かりません。プラチナバンドの再配分があるのかどうかは分かりません。フランスのように設備の共用が可能なら重複投資にはなりません。本四架橋は明石海峡大橋のある兵庫県と徳島県、鉄道と道路のある岡山県と香川県、しまなみ海道の広島県と愛媛県の3ルートがあります。経済効果はどうだったのでしょう?

 

楽天(4755)の3つの下落率(6月28日) から再掲

楽天(4755)は6月20日に10年来安値の582円を付けました。タイトルの「3つの下落率」は

  • 2021年の最高値の1,545円(3月15日)に対する下落率の▲62%
  • 2022年の最高値の1,220円(1月5日)に対する下落率の▲52%
  • 1Q決算を発表する前の5月13日の終値に対する下落率の▲31%

 

2021年3月31日の為替レートは1ドル=111.71円でした。ドル換算すると1,545円は13.8ドルです。高値で買った外国の投資家は現在もホールドしているのでしょうか。

 

私は楽天には辛口なので、今週〜来週の上値として680円としました。  

 

去年の8月31日の終値は1,145円でした。奇しくも日本郵政が1500億円出資(約1億3100万株)した時の引き受け価格と同じです。同じ株数だけ500円でナンピンしても平均取得価格は822.5円です。

 

将来の予測は難しいですが、決算発表を見て考えることでしょう。12月期決算で3Q(7〜9月)の2/3が終わりました。経営層や財務担当者はおおよその見通しを得ているのでしょう。