再び・死亡者が減らないと「収束」ではない!!(9月26日)を書いてから1週間後の状況の加筆です。

 

新型コロナの感染者数は8月20日前後にピークアウトしました。下の表は全国と1都3県(東京都神奈川県埼玉県千葉県)と大阪府の月別の死亡者数です。私は大阪府在住です。4月〜6月は全国最多の死亡者数で現在でも大阪府はワーストワンで忸怩たる思いです。

 

黄色が全国最多です。7月以降は東京都がワーストワンです。埼玉県を除く1都2県の死亡者数は月別では2番目か3番目に多い月になりました。

 

 

ある程度、感染者が出ていても、そして重症者死亡者が出ても社会経済活動を進めるには社会的なコンセンサスが必要です。

 

下のグラフは「抗体カクテル療法」が認可された7月19日以降の重症者数死亡者数との相関です。散布図で、8月18日以降、2週間ごとに色分けして赤、紫、橙、白にしています。何やら、経済学の「景気循環」の図のような振る舞いをしているように見えます。

 

私は新型コロナの感染状況は「自然現象」ではなく、「社会現象」だと考えています。その意味では経済学の「景気循環」(在庫の積み上がりと解消)と比較するのも一案だと思います。下の散布図に「許容範囲」として重症者数が千人以下、死亡者数が30人以下を緑の破線で示しました。重症者が減れば、不幸にして死亡する人は減ります。

 

 

 

横軸は重症者数、縦軸は死亡者数です。重症者数死亡者数には「正の相関」が認められます。重症者数は9月8日が2211人で最多でした。10月2日は719人でした。死亡者数は9月8日に89人でした。

 

現在の状況としてまとめました。重症者死亡者もゼロにはできません。最後は政治判断になるのでしょう。安易に『収束している』と政治家が発言するのは問題です。感染者数が減れば「収束」ではありません。

 

「第5波」では東京都死亡者数が最も多く、また、1都3県の死亡者数は全国の5割を超えています。東京都は過去9カ月での2番目に多い死亡者数です。肺に水が溜まる普通の肺炎では1〜2週間、入院することはあっても死亡することはありません。厚生労働省はHER-SYSで管理できているはずなので、国内で必要とされる病床数はシミュレーションできないのでしょうか?年代、診断日、死亡までの経過日数の3次元の座標で頭の中で散布図を考えています。年代によって何か差があるのか、診断日で違うのか考えています。何か差異があればブログに書きます。凡そ、入院時点で治療計画を立てるので「想定外」が起きるのかどうか分かるかもしれません。東京都は累積感染者数が国内トップですが、致死率は1%弱でした。「第5波」では0.3%台です。

 

私は医療従事者ではないので、医療機関の現状は分かりません。ただ、「ヒト細胞」の再生医療の最先端で患者への実証治験をした事業所の管理経験があり、ワクチンや治療薬の開発のハードルが高いことは分かります。

 

政治家の殆どは文系なので、アルコールランプを使った化学実験も遠い過去となっているのでしょう。また、親/兄弟の介護経験や実子の育児を経験したことのない頭でっかちでは、医療機関を視察しても意味がないでしょう。

 

G7構成国や東アジア/東南アジア諸国/ニュージーランドの感染状況もウオッチしています。人口当たりの新規感染者数はドイツと同程度です。致死率はドイツ、韓国も0.4%前後です。

直近の新規感染者は韓国の3倍、台湾、ニュージーランドの17〜300倍(9月27日)

 

(1:30PM、追記)

重症者数は696人(-23)となりました。上のグラフにあるように7月19日の時点では400人以下でした。リバウンドがあれば、重症者数は増加に転じます。安倍政権も菅政権も真多々コロナ対策の総括をせずに表舞台から去りました。10月2日時点で累計感染者数は170万人超、累計死亡者数は1万7千人超です。G7主要国に比べると感染者数、死亡者数とも少ないのは事実です。一方で人口比で比べての感染者数は韓国の倍、台湾の20倍です。人種、民族、生活社会週間の差で欧米とだけ比較するのは不当ですし、不毛な議論です。

 

(10:30PM、追記)

死亡者数(報告ベース)は17人(東京都:7、神奈川県:4、千葉県:1)でした。