本日のYahooのトップページにて


「岩手県大槌町の漁協、経営破たん」。




そんな見出しをみてたくさんの方からご連絡をいただきました。


あらためてご心配してくださっていること、

そして私が大槌町出身であることを覚えていてくださって

本当にありがたいと思いました。




大槌町漁協が経営破たんしたことは、実は今日のことではなく

震災後すでに破たんし、今は、新おおつち漁協となりました。



震災の復興予算が被災地以外のところで多く使われていることが

最近指摘され、公になったこともあり、


今になって多くの方がなぜそうなったのか、

救う事はできないのか、


と問題視してくださっていますが、

このことは以前このブログでも書いたとおりです。




収入が月150万円にも満たない漁師もいる中で、

これまで積み立てていた出資金が一切手元に戻らず、

逆に、新漁協になるために出資金を支払わなければならなかったり。


国や県の補助で購入した漁船も、後から消費税は全額自己負担と

連絡がきたり。


津波で流されても、個人の財産になってしまうため

どこまで補助をするかは難しいところではあるかもしれません。


でも、今まであって作業をしていたことができるような、せめて同等、もしくは

それに近い状況を作ってもらわないことには、

家も何もなくなってしまった人にとって酷すぎる気はします。




また大槌町の安渡の漁師は、今も作業場はなく、テントの中で仕事をしてもいます。


残念ながらニュースにもなりましたが、その大切な資材が盗まれたりもして

一晩中テントに張り込む漁師もいます。


警察や海上保安庁が見回りをしてくださったりもしていますが、

作業場さえあればそのような心配もしなくてもすむのです。



なぜそれを作ることが、震災からもう1年半もすぎてもできないのだろうと

思います。




町の学校も、中学校と小学校は同じ仮設校舎です。

しかも小学校は4つの小学校が全て入り、夏場は暑さで保健室に50人以上の

生徒がいくこともありました。


エアコンが全ての仮設教室につくことが決まったのは、暑さがおさまったあとでしたが


子供の

「なんで暑くなるのがわかるのに、みんな具合悪くなって、暑くなくなってから

エアコンつけるんだろう。遅いよねっ!」



その言葉が全てのような気がします。





後手後手に。

騒ぎが大きくなってからの対応。




役場が悪いとか、国が悪いとか。

誰かを責めたり、責任を追及しようとは思いません。

おそらく、この状況をどうにかしなければと誰もが思っているはずですから。



ただ現状で苦しんだり、そこで生活している人と話すと


実際にそこで生活してきた人と、物事を決める人の温度差。



そして、最初は被災者を助けるために立ち上がったはずのNPOやボランティアの存在含め、


今は何かがおかしいと感じざるは得ないことが多すぎます。




人の価値観、常識は違いがあります。


だけど、やっぱり疑問に思う事も多く、そして何より。



自分の生まれた町が取り残され、

そこで生きている同級生や知人の葛藤、苦しみを思うと

やはり悔しい。




・・・漁協の経営破たんから、話がとんでしまいました。


とりあえず。





例えまた漁協が破たんしたとしても、

大槌町で頑張っている親友や知人と約束したことは必ず。




やり遂げます。